旅行業の更新手続きで失敗しない方法

ご存知の通り、第1種旅行業、第2種旅行業、第3種旅行業、地域限定旅行業は登録の有効期間があります。

旅行業登録の有効期間は、新規登録又は更新登録の日から起算して5年です。有効期間の確認方法は、営業所に掲示している旅行業登録票や、登録行政庁から受領した登録通知書に記載されています。自社の旅行業登録の有効期間を確認されたい場合は、旅行業登録票や登録通知書をご確認ください。

行政書士法人シグマでは今まで多くの旅行会社様の新規登録申請手続き・更新登録申請手続きのご相談や申請代行業務を承ってきました。私どもの経験上では、旅行業新規登録申請と旅行業更新登録申請を比較すると、更新手続きの方が難しい印象を感じております。

このページでは、これから旅行業の更新登録申請手続きを行われようとされている旅行会社様に向けて、更新手続きで失敗しないで、スムーズに更新手続きを終える方法をお伝えしていきたいと思います。

更新手続きは段取りが命です。

旅行業登録の更新手続きは、更新登録申請書と添付書類を、登録行政庁に提出する方法で行います。更新申請書類の提出は有効期間満了日の2か月前まで行わなければなりません。2か月前までに提出しないと、有効期間満了日をもって旅行業登録は抹消となってしまいます。旅行業登録が抹消となってしまうと旅行事業は継続できません。

旅行業登録が抹消となってしまった場合、その会社で旅行業を経営したい場合は、新規で登録申請を行うしか方法がありません。新規で登録申請をする場合、登録行政庁での審査する期間は旅行業の許認可がない状態ですので旅行業の営業をすることができません。登録番号は抹消された番号とは別の新しい番号になってしまいます。ご注意ください。

更新手続きであっても多くの書類を準備して登録行政庁に提出しなければなりません。旅行業開業後、はじめての更新時期を迎えた旅行業者さんの中には、「更新手続きだから簡単」と思われている方もお見受けしますが、更新手続きでは、新規登録と同レベルの書類を準備しなければなりません。提出期限が決まっているため、新規申請の場合よりも、短時間で準備しなければならないため、高度なスケジュール管理が求められます。

基準資産額は満たしていますか?

更新手続きの際も登録種別ごとに規定されている基準資産額を満たしていることが更新の条件となります。

基準資産額の計算方法は、下記の計算式を使います。

基準資産額=(資産の総額)-(不良債権)-(創業費その他繰延資産)-(営業権)-(負債の総額)-(供託済の営業保証金又は納付済の弁済業務保証金分担金)

基準資産額を計算する際には、直近決算期の貸借対照表に記載された数値を使います。

資産の総額から、流動資産の中に計上されている不良債権があれば、その額を引きます。さらに、創業費などの繰延資産や営業権の額も引きます。法務局に供託済の営業保証金や旅行業協会に納付している弁済業務保証金分担金の額は、旅行業者さんの手元にある供託書や弁済業務保証金分担金納付書に記載されている額です。

直近決算期の貸借対照表の数値を使って計算したところ、登録種別毎に定められている基準資産額に満たない場合は、資産を増やす、もしくは、負債を減らすことによって基準資産額を満たすよう調整を行う必要があります。

資産を増やす方法

増資

基準資産額を充足する方法で最も多い方法が増資手続きです。

不足額を超え増資手続きを行うのですが、払込資本の一部を資本準備金に計上する場合、資本準備金額は基準資産額としてカウントしない登録行政庁があります。これは、資本準備金の額が履歴事項全部証明書(登記簿謄本)に記載されないからという理由です。払込資本の一部を資本準備金に計上したい場合は、まずは、資本準備金の額を参入しなくても基準資産額を満たすようにした方がよいでしょう。財務上、資本金の額だけでは基準資産額を満たすことができず、資本準備金の額を基準資産額としてどうしてもカウントしたい場合は、増資手続きを行う前に、登録行政庁に相談をしてください。

不動産の再評価

貸借対照表上に記載されている土地・建物の簿価が、不動産鑑定士が作成した不動産鑑定書や固定資産評価証明書に記載されている評価額より低い時に有効な方法です。

贈与

基準資産額を満たす額以上の資産の贈与を受ける方法で基準資産額を満たす方法です。贈与者と受贈者の口約束や当事者のみが作成した契約書では足りず、贈与の事実を立証する方法として、その事実を公証役場で公正証書にする必要があります。また、贈与者から旅行業者へ現金の贈与を受けた場合は、その入金の事実を証明する書類として、預金通帳や取引明細証明書などが必要になります。

負債を減らす方法

債務免除

基準資産額を満たす額以上を債権者から債務免除を受ける方法で基準資産額を満たす方法です。債務免除で基準資産額を満たす場合は、債務弁済に係る公正証書が必要になります。

旅行業更新時に使用する直近決算期を締めたあとでは、上記のいずれかの方法でしか基準資産額の調整を行わざるえません。また、増資以外の方法で基準資産額を調整することは、現実的に難しいと言わざる得ません。

直近決算期後に基準資産額を満たすための対応策は、「増資」「不動産の再評価」「贈与」「債務免除」の4つになります。とはいえ、対応策は4つご紹介いたしましたが、現実的には、「増資」手続きで基準資産額を満たされる旅行会社が多いでしょう。

一方、決算期中でしたら基準資産額を満たすための選択肢を増やすことができます。

遅くとも旅行業登録更新時期の2つ前の決算期において基準資産額を満たしていない旅行業者さんは、更新登録申請書を提出する直近決算期の期中に、基準資産額を満たすための対応を顧問税理士や旅行業専門の行政書士に相談されることをおすすめします。

手続実施結果報告書

第1種旅行業者が旅行業登録の更新手続きを行う際は、原則、手続実施結果報告書の提出が必要になります。但し、監査法人又は公認会計士の財務監査を受けている場合は、手続実施報告書の提出は不要です。

手続実施結果報告書は、旅行業者さんや更新登録申請手続きを代行する行政書士が作成するものではありません。通常、顧問税理士事務所に依頼をして作成して頂いております。第1種旅行業者さんの多くは、決算書の他にこの手続実施結果報告書が必要になりますが、税理士さんの多くはこの報告書が旅行業の更新手続きに必要になることをご存知ではありません。更新時期が近くなりましたら税理士さんに作成依頼をしてください。

登録事項の変更もれはありませんか?

はじめて更新手続きをされる旅行業者さんの場合、旅行業登録の新規取得時から、更新登録が2度目以降の旅行業者さんの場合は前回の更新登録時から、登録事項に変更は生じておりませんでしょうか。

ここでいう登録事項とは、商号・法人代表者・本店所在地・営業所の名称・所在地などです。また、登録行政庁によっては、電話番号やFAX番号や営業所で選任している旅行業務取扱管理者が変更になった場合も変更届出手続きが必要になるケースがあります。登録事項に変更が生じている場合は、更新登録手続きに先立って、旅行業登録事 項変更届出手続きを行ってください。変更届出手続きを行っていない状態で、更新登録申請書類に登録後の情報を記載しても、更新手続きはできません。

未提出の取引額報告書はありませんか?

第1種・第2種・第3種・地域限定旅行業者さんは、毎事業年度から100日以内に、その事業年度における旅行業務に関する旅行者との取引額を登録行政庁に報告することが、旅行業法で定められております。従って、未提出の取引額報告書がある場合も、旅行業登録の更新はできません。

また、供託している営業保証金又は納付している弁済業務保証金分担金が不足する場合は、追加手続きもあわせて行わないと、旅行業登録の更新手続ができませんのでご注意ください。

旅行業務取扱管理者が定期研修を受講していますか?

2018年1月4日に施行された改正旅行業法において、旅行業者は、営業所において選任される旅行業務取扱管理者に、5年ごとに、旅行業務に関する法令、旅程管理その他の旅行業務取扱管理者の職務に関し必要な知識及び能力の向上を図るため、旅行業協会が実施する研修を受けさせなければならないこととなりました。この研修は、日本旅行業協会(JATA)と全国旅行業協会(ANTA)が実施しています。研修の開催日などの詳細は、旅行業協会のホームページに記載されていますのでそちらをご確認ください。

受講対象者は、営業所において選任される旅行業務取扱管理者ですが、旅行業の更新登録申請日から直近5年以内に旅行業務取扱管理者試験に合格している方は、この定期研修の受講が免除されます。

2020年3月31日までに登録行政庁へ更新登録申請期限の日が到来する旅行業者さんの場合は、この定期研修を未受講の場合でも更新登録後に受講させる旨の宣誓書を提出することによって、登録行政庁が更新登録申請書を受理するという経過措置があります。

とはいえ、2020年4月1日以降はこの経過措置が続きどうかは2019年12月時点では未定のため、2020年4月1日以降に更新登録申請期限が到来する旅行業者さんは、選任している旅行業務取扱管理者に定期研修に受講を受講させた方がよいでしょう。

変更登録の申請書式が変更になっています。

昨今、旅行業法やその関係法令の改正が頻繁に行われております。国内ランドオペレーター事業者に対して旅行サービス手配業の登録を課したり、第1種旅行業登録の更新時に手続実施結果報告書の提出を求めるといった内容が法改正の影響です。

また、2019年秋には、役員及び旅行業務取扱管理者の旅行業登録関する登録拒否事由の一部が改正されました。登録拒否事由に改正により、役員・旅行業務取扱管理者の方々に自署して頂く誓約書の書式が変更になりました。

旅行業登録の更新手続きを自社でやられている旅行業者さんの中には、5年前に登録行政庁へ提出した書類をそのまま提出されている方もお見受けしますが、古い書式では、書類の差し替えを求められたり、登録行政庁によっては、登録申請書を受理しないこともあります。どうか、最新の書式を入手して頂き、更新登録の準備を進めてください。

ここまで自社で旅行業登録の更新手続きを行う場合の注意点をお伝えしてきましたが、ここからは「旅行業登録手続きを行政書士に任せたい」という方に向けて、当法人に手続きをご依頼いただく場合の流れや費用を紹介します。

シグマの旅行業登録更新手続きサポート

行政書士法人シグマは旅行業登録手続きを専門としている行政書士事務所です。

第2種、第3種の旅行業登録だけではなく、第1種旅行業登録手続きの実績もある行政書士法人です。

第1種旅行業の登録実績がある行政書士事務所は珍しいのではないでしょうか。

旅行業登録更新手続きご依頼の流れ

  1. お問い合わせ(メールもしくは電話でご連絡ください)
  2. ご相談(初回は無料です)
  3. 手続き費用のご案内(御見積書をお渡しします)
  4. 正式依頼(御申込書のご提出)
  5. 手続き費用のお振込み
  6. 更新登録要件の調査
  7. 提出書類の収集・作成
  8. 更新登録申請書類の提出
  9. 登録行政庁の審査(観光庁又は都道府県)
  10. 更新登録通知書の受領
  11. 旅行業協会への更新手続き完了の報告(保証社員の旅行会社のみ)
  12. 更新手続き完了(完了書類をお引き渡しいたします)

手続き費用(当法人の報酬額)

  • 第1種旅行業:28万円(税抜)~
  • 第2種旅行業:16万円(税抜)~
  • 第3種旅行業:16万円(税抜)~
  • 地域限定旅行業:16万円(税抜)~

※登録行政庁へ納付する手数料は別途かかります。

※事業規模や状況やご相談時期によって報酬額は変動いたしますが、ご面談後で旅行会社様の状況を伺ったあと、手続き費用の御見積書をお渡しいたします。

ご相談時にご準備頂きたい書類

  • 直近決算期の決算書類(貸借対照表・損益計算書)
  • 登録行政庁へ提出した旅行業登録申請書類・変更届出書類の控え
  • 登録行政庁へ提出した取引額報告書

ご相談の時期

更新手続きで失敗しないためには、遅くとも、登録行政庁へ更新登録申請書類を提出する6か月前から準備を進められるとよろしいかと思います。

つまり、登録の有効期限の8か月前というのが目安になります。

計画的に更新手続きを進められたい旅行会社様の中には、登録有効期限の2年以上前から更新手続きのご相談を頂く場合もあります。

旅行業の更新手続きは、「早めの準備」が失敗しない方法だと当法人は考えております。

行政書士法人シグマについて

昨今は、旅行業登録手続き専門を標榜する行政書士事務所さんが増えてきています。

当事務所は創業時より、複数の行政書士が所属している行政書士法人のため、組織で旅行業登録の手続きを取扱っております。

旅行業登録手続きを組織的に、専門的に対応しているのは、国内でも珍しい行政書士事務所と言えるでしょう。

その結果、上場企業などの事業規模が大きい事業者様からも信頼を寄せて頂き、多くの旅行会社様からご依頼頂いております。

旅行業の更新手続きで失敗したくない旅行会社様は、ぜひ、行政書士法人シグマへご相談ください。

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