旅行商品を販売する際に必要となる資格である国内旅行業務取扱管理者ですが、令和6年度より試験方法が変更となります。この記事では、国内旅行業務取扱管理者試験の変更点について解説します。
また、変更に伴い受験までの流れも変わるため、その点についてもあわせて解説しています。受験を予定している人はチェックしてみてください。
令和6年度から「国内旅行業務取扱管理者試験」の実施方法が変わる
令和6年(2024年)度から、国内旅行業務取扱管理者試験の実施方法が変更される予定です。これまでは、筆記試験で行われていたものが、パソコンを使うCBT試験(Computer Based Testing)になります。
CBT試験とは、全国各地にあるテストセンターのパソコンを使って行う試験方法です。パソコン画面に表示される問題をマウスを使って解答していきます。CBT試験では、従来のような問題用紙やマークシートは使われません。
実施方法変更の背景
試験の実施方法が変更となる背景には、以下のような点が挙げられます。
- 自然災害や自己都合により受験できないケースが見られる
- 試験会場が遠いために受験者の負担になっている
これまでは、年に1回、9月上旬の日曜日に、全国9地域の会場で一斉に試験を行っていました。しかし、このような開催方法だと、上記のような問題が発生してしまうことから試験方法が変更されることとなりました。
主な変更点
従来の試験方法とCBT方式による試験とでは、以下のような点が異なります。
変更前 | 変更後 | |
試験の実施方法 | マークシートを使った筆記試験 | パソコンを使ったCBT試験 |
申し込み方法 | 願書を作成して協会に郵送する | インターネット上で申請する。書類の郵送は不要 |
試験日 | 9月上旬の日曜日に全国一斉で行う | 協会が指定した期間で受験者が希望する日程で行う(受験は1回/年のみ) |
試験会場 | 9地域の指定された会場 | 全国各地のテストセンター |
試験方法だけでなく、申し込み方法や試験会場なども変更となります。また、試験日は柔軟に設定できるため、スケジュールの調整も行いやすくなるでしょう。
なお、変わるのはあくまでも試験方法のみであり、試験の内容や出題範囲、試験時間などは従来通りであるため、注意してください。
実施方法の変更に伴いメリット
試験方法を変更することで、受験者にはさまざまなメリットがあります。主なものとしては、以下のような点が挙げられます。
- 試験会場数が増えるため、近隣での受験が可能になる
- 受験可能日が増えるため、受験日を調整しやすくなる
- 空きがある場合、試験会場と試験日時を一定の条件下で変更することができる
試験方法の変更によって、受験者は受験地までの移動の負担を抑えることができます。また、試験会場と試験日は指定された範囲内で選べるため、より自分にとって都合のいい日・場所を選ぶことができます。
さらに、試験会場や試験日は一定の条件のもとで変更することもできるため、体調不良などによって試験を棒に振ってしまう心配もありません。
CBT試験の流れ
試験方法が変わることで、試験までの流れも変わることとなります。ここでは、CBT試験を受けるまでの流れを解説します。
マイページアカウント作成
受験にあたっては、マイページアカウントを作成する必要があります。アカウントがなければ、受験の予約もできないため注意してください。マイページアカウントの作成手順は以下の通りです。
- 受験者専用サイトにアクセスする
- 受験する試験を選択したうえで新規登録を行う
- メールアドレスを入力し仮登録を行う
- 仮登録完了のメールが届くので、そこに記載されているURLから本登録画面にアクセスする
- 基本情報を入力する
- 本登録完了のメールが届く
以上でマイページアカウントが作成されます。
受験予約
マイページアカウントを作成したら、受験予約を行なってください。先ほども触れているように、試験方法の変更に伴い、受験の申し込みもインターネット上で行うようになっています。
受験予約の手順は以下の通りです。
- 受験者ポータルサイトの試験ページからマイページにログインする
- 「CBT申込」から対象となる試験を選ぶ
- 希望する受験日時・会場を選ぶ
- 受験料の支払いを行う
- 申込を完了すると予約完了メールが届く
上記が受験予約の流れです。なお、受験料の支払い方法は、クレジットカードのほか、コンビニ/銀行のATMからも行えます。ATMで支払う場合は、支払い期限が設定されているため、期限内に支払うようにしてください。
テストセンターにて受験
受験予約が完了したら、あとは自分が選んだ試験日にテストセンターで試験を受けるだけです。試験当日は、本人確認書類を持参するのを忘れないでください。受付で本人確認を行い、荷物はロッカーへ入れます。試験終了後は、受付でレポートを受け取り終了となります。
まとめ
今回は、令和6年度より変更となる国内旅行業務取扱管理者試験について解説しました。
令和6年度からは、従来のマークシートによる試験からパソコンを使ったCBT試験へと変わります。変更に伴い、申し込み方法や受験日、受験場所なども変わるため、受験を予定している人は注意してください。
※参考資料:『【重要】令和6年度からの国内旅行業務取扱管理者試験の実施方法の変更について(全国旅行業協会)』