倉庫業を始めるには

寄託を受けた物品を倉庫において保管を行う営業のことを倉庫業といいます。

「物品を倉庫において保管を行う営業」というのは、より具体的には、物品の滅失や毀損を防ぎ、寄託された時点の状態を維持して保管しておくことに対して対価を得る営業のことをいいます。

倉庫業を始めるためには倉庫業登録が必要

倉庫業を営む倉庫は「営業倉庫」と呼ばれております。お客様の貴重な貨物を預かるという営業倉庫の役目から、倉庫業を営むためには国土交通大臣の登録を取得しなければならないことになっています。

倉庫業は我々の生活を支える極めて公共性の高い産業です。もし、倉庫業の登録を取得しないで倉庫業の営業をおこなってしまうと無登録営業として、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金に処せられます。懲役と罰金の併科が適用される場合もあります。

また、倉庫業登録を取得していない事業者が、倉庫業を行うものであると人を誤認させるような表示・広告を行うことも禁止されています。倉庫業の無登録業者が誤認行為を行った場合は、50万円以下の罰金に処せられます。

「保管」を行う場合でも倉庫業に該当しない場合

法律では、倉庫業のことを、寄託を受けた物品の倉庫における「保管」を行う営業と定義しています。しかし、物品の保管行為を行っている場合であっても、その「保管」が倉庫業に該当しない場合があります。

つまり、ある営業行為の一部を取り出してみると保管といいうる場合でも、営業行為の全体をみてみると、「飼育」「供養」などの他の行為と認められる営業形態は、倉庫業には該当しないのです。

例えば、生け簀での活魚の保管や、ペットの遺体安置所は、上記の理由により倉庫業に該当しません。

また、電子データなどの物品でないものの保管をする場合も倉庫業に該当しませんので、データセンターでの電子データの保管は倉庫業に該当しません。

一方で、電子データであっても、顧客からの依頼で、機密情報が記録された磁気テープやハードディスクの保管をし、お客様より保管料を収受する事業を行う場合には、倉庫業の登録が必要になるでしょう。

その他の倉庫業に該当しない業態

そもそも寄託契約が存在しない港湾運送事業において使用される上屋や、貨物自動車運送事業において使用される配送センターや保管庫も倉庫業の登録は不要です。

これらの施設での仮置きや荷さばきのための物品の保管は、運送契約に基づく運送途上での保管行為であるため、倉庫業に該当しません。

その他、法令では、以下の事業が倉庫業の定義から除外されています。

  • 有価証券、貴金属その他の物品の保護預かり(例:銀行の貸金庫)
  • 製造業などの特定の物品を製造又は加工し他人に譲渡する事業者が、譲渡後も引き続き当該物品の保管を行う場合
  • クリーニング業やタイヤ販売交換を行う事業などの特定の物品のみに係る何らかの役務を提供する営業を行う者が、当該営業において現に役務の対象となった物品(衣類やタイヤ)について保管を行う場合
  • 他人の携帯品の保管業(コインロッカー、駅・空港での手荷物預かり所)
  • 他人の使用する自転車、自動車その他これらに準ずる物品の保管業(駐輪場、駐車場)

営業倉庫の種類

営業倉庫は、保管する貨物の種類によって、「普通倉庫」「冷蔵倉庫」「水面倉庫」の3種類に分けることができます。

普通倉庫は、倉庫業法上、1類倉庫、2類倉庫、3類倉庫、野積倉庫、貯蔵槽倉庫、危険品倉庫の6種類に分類されます。

冷蔵倉庫は、農畜産物の生鮮品や冷凍食品などの加工品といった10℃以下で保管することが適当な貨物(第8類物品)を保管する倉庫です。水面倉庫は、原木を水面で保管する倉庫のことをいいます。

1類倉庫

建屋型普通倉庫の多くは、倉庫業法上の分類である1類倉庫での登録となっています。

1類倉庫では、日用品、繊維、紙・パルプ、電気機械などの物品(第1類~第5類物品)を保管することが可能です。普通倉庫の中で最もハイグレードな倉庫が1類倉庫と言えるでしょう。

なお、危険品倉庫での保管を義務付けられていた、消防法上許可を必要としない指定数量未満の危険物や高圧ガス保安法の適用除外の対象とされていた物品の保管は、平成30年6月の法改正により、一類倉庫での保管が可能となりました。

ただし、自治体が定める条例等により届出が必要になる場合がありますので、詳細は営業倉庫の立地する自治体にご確認ください。

倉庫業登録を取得するための基準

倉庫業は、寄託を受けた物品の滅失・き損を防ぎ、寄託を受けた時点の状態を維持して保管することに対して対価を得る営業のため、極めて公共性の高い事業と言われております。

そのため倉庫業を営むためには国土交通省の登録を取得しなければならないのですが、具体的にはどのような基準を満たさなければならないのでしょうか。

倉庫業登録を取得するための基準は倉庫業法に規定されており、その基準は以下の1~3のすべての基準を満たすことが求められています。

  1. 申請者が欠格事由に該当しないこと
  2. 倉庫の施設又は設備が一定の施設設備基準を満たしていること
  3. 倉庫管理主任者が確実に選任できると認められること

1.申請者の欠格事由について

申請者が、次のいずれかの欠格事由に該当する場合は、倉庫業の登録を取得することができません。

  • 申請者が1年以上の懲役又は禁錮の刑を受けていたり、その刑の執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
  • 申請者が倉庫業法違反により取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者

倉庫業登録申請を会社で行う場合は、役員が上記のいずれかの欠格事由に該当していないことが求められます。例えば株式会社が倉庫業登録の申請者の場合は、取締役と監査役が欠格事由確認の対象者になります。

2.施設設備基準について

施設基準は、倉庫の種類ごとに定められています。

例えば、登録件数が最も多い1類倉庫の施設設備基準は次の14項目です。

施設設備基準 説明
1 使用権限 倉庫業に使用する倉庫及びその敷地の使用権限を有すること
2 関係法令適合性 建築基準法その他の法令の規定に適合していること
3 土地定着性 倉庫が土地に定着し、かつ、屋根及び周囲に壁を有する工作物であること
4 外壁の強度 軸組み、外壁又は荷ずりの強度が国土交通大臣の定める基準(2500N/㎡以上)に適合していること
5 床の強度 床の強度が国土交通大臣の定める基準(3900N/㎡以上)に適合していること
6 防水性能 構造及び設備が倉庫内への水の浸透を防止するに足るものとして国土交通大臣の定める基準に適合していること
7 防湿性能 土地からの水分の浸透及び床面の結露を防ぐため、床に国土交通大臣の定める防湿措置が講じられていること
8 遮熱性能 国土交通大臣が定める遮熱措置(平均熱還流率4.65W/㎡・K以下)が講じられていること
9 耐火性能 倉庫の設けられている建物が耐火性能又は防火性能を有するものとして国土交通大臣の定める基準に適合していること
10 災害防止措置 危険品を取扱う施設その他国土交通大臣の定める施設に近接する倉庫にあっては国土交通大臣の定める災害防止上有効な構造又は設備を有すること
11 防火区画 倉庫内に事務所、住宅、売店、食堂など火気を使用する施設又は危険物等を取扱う施設が設けられている場合にはっては、国土交通大臣の定めるところにより区画されていること
12 消火設備 消火器などの消火器具が設けられていること
13 防犯措置 防犯上有効な構想及び設備を有していること
14 防鼠措置 鼠害の防止上有効な設備を有していること

倉庫業登録を取得する場合は、倉庫の書類ごとに定められている施設基準への適合はもちろんですが、営業倉庫で使用する建物の立地にも注意が必要です。

営業倉庫は、準住居地域を除く住居地域には原則、建築することができません。従って、営業倉庫で使用する建物の用途地域が、以下の6つの用途地域内にあるかの確認が重要になります。

  • 準住居地域
  • 近隣商業地域
  • 商業地域
  • 準工業地域
  • 工業地域
  • 業専用地域

また、市街化調整区域に営業倉庫で使用する建物がある場合は、その建物が開発行為許可を有して、倉庫業を営む倉庫として建てられた建物であるかの確認を行ってください。

もし、開発行為許可を有していない建物の場合は、その建物での倉庫業登録は難しいでしょう。

建築基準法、都市計画法などの建築関係法令で定められた基準を満たしていない違法建築物では、倉庫業を営むことができません。

従って、用途地域、開発許可の論点以外には、完了検査を実施していない建物でも、倉庫業を営むことができません。

築年数が経っている物件の中には完了検査を実施しておらず、完了検査証のない建物が存在しています。完了検査未実施の物件は、建築基準法違反であるため、その建物を使用しての倉庫業登録は取得することはできません。

用途地域の種類、市街化調整区域内での開発許可の有無、建物の完了検査の有無は、営業倉庫として使用予定の建物の設計を担当した建築士事務所や建物を管轄する自治体に照会することで、把握できると思います。

3.倉庫管理主任者について

設置人数

営業倉庫では、原則、倉庫ごとに1人の倉庫管理主任者を設置しなければなりません。これには例外規定があり、2以上の倉庫を1人の倉庫管理主任者を置くことで足りる場合もあります。例外規定が適用されるのは、次のいずれかの場合です。

  • 機能上一体の倉庫とみなされる複数の倉庫

※「機能上一体とみなされる」とは、同一敷地内に設けた倉庫群であったり、道路を挟んで両側にある倉庫といった場合であって、複数の倉庫であってもその在庫管理、入出庫作業などの管理業務が一体的になされていると認められる倉庫のことをさします。

  • 同一営業所その他の事業所が直接管理又は監督している複数の倉庫が、同一都道府県の区域内に存在し、それらの倉庫の有効面積の合計が国土交通大臣の定める値(10,000㎡)以下であるもの

※上記の「有効面積」の算定は、1類倉庫、2類倉庫、3類倉庫、危険品倉庫以外の倉庫が含まれる場合は、下記の換算方法に基づいて計算します。

  • 有効面積換算率表
倉庫の種類 換算方法
野積倉庫 有効面積(㎡)×0.5
水面倉庫 有効面積(㎡)×0.5
貯蔵槽倉庫 有効容積(㎥)×0..2
危険品倉庫(建屋) 有効面積(㎡)×2.0
危険品倉庫(貯蔵槽) 有効容積(㎥)×0.4
冷蔵倉庫 有効面積(㎥)×0.2
  • 計算例

野積倉庫:1,000㎡

水面倉庫:3,000㎡

貯蔵槽倉庫:5,000㎥

冷蔵倉庫:2,000㎥

合計 11,000

これらの倉庫を有効面積換算率表に記載された数値で換算すると、以下のとおりになります。

野積倉庫:1,000㎡×0.5=500㎡

水面倉庫:3,000㎡×0.5=1,500㎡

貯蔵槽倉庫:5,000㎥×0.2=1,000㎥

冷蔵倉庫:2,000㎥×0.2=400㎥

合計 3,400 ←換算後の数値

業務

営業倉庫に設置した倉庫管理主任者は、どのような業務を行うのでしょうか。

倉庫業法上では、次の4業務を総括するのが、倉庫管理主任者の業務と規定されております。

  • 倉庫における火災の防止その他の倉庫の施設の管理に関すること

倉庫の日常メンテナンス業務、火災等の事故予防業務など、営業倉庫のハード面から行われる管理業務

  • 倉庫管理業務の適正な運営の確保に関すること

倉庫における保管、荷役業務の管理など、倉庫のソフト面に関する管理業務ですが、料金の設定や経営に関する業務などは含まれません

  • 労働災害の防止に関すること

倉庫の荷役業務などに従事する作業員の労働災害防止のために行われる業務

  • 現場従業員の研修に関すること

倉庫内作業員に対する研修を企画し実施する業務

倉庫管理主任者の業務は上記の4業務を「総括」することと規定されています。ここでの「総括」とは、マニュアル策定といった営業倉庫内の「仕組み作り」とその仕組みの実施状況の監督を行うことです。倉庫実務のPDCAサイクルでは、倉庫管理主任者は、P(計画)とC(評価)を行うと言えるでしょう。

要件

倉庫管理主任者は、倉庫管理業務の「総括」や現場従業員の研修を行うため、一定の知識、経験を有していることが求められます。従って、次のいずれかに該当する方でないと、倉庫管理主任者になることができません。

  • 倉庫の管理の業務に関して2年以上の指導監督的実務経験を有する者
  • 倉庫の管理の業務に関して3年以上の実務経験を有する者
  • 国土交通大臣の定める倉庫の管理に関する講習を修了した者
  • 国土交通大臣が第1号から前号までに掲げる者と同等以上の知識及び能力を有すると認める者

実務経験を有する方を倉庫管理主任者とする場合は、営業倉庫での経験である必要があります。

自家用倉庫での経験は、倉庫管理主任者になるための実務経験としてはカウントできません。多くの倉庫業者では、3番目に記載した講習を修了された社員を倉庫管理主任者として選任されています。この研修は、一般社団法人倉庫協会で実施していますので、講習会のスケジュールや申込方法は倉庫協会のホームページで確認することができます。

倉庫管理主任者講習は受講希望者が非常に多い講習会のため、予約が取りにくいです。人気のある講習会場は、受付開始後、数時間で定員に達することがありますのでご注意ください。

役員と同様に、倉庫管理主任者にも欠格事由があります。上記4つのいずれかの要件を満たしている場合であっても、

  • 1年以上の懲役又は禁錮の刑に処せられ、その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
  • 倉庫業法違反により登録の取消しを受け、その取消しの日から2年を経過しない者

上記いずれかの欠格事由に該当する場合は、営業倉庫の倉庫管理主任者となることはできません。

なお、倉庫管理主任者は、営業倉庫の管理業務について一義的に責任を負うものであることから、倉庫業者の正社員又はこれと同等以上の地位であることが好ましいと言われております。

従って、アルバイトや非常勤役員など、常に営業倉庫に所在しておらず、緊急時に十分な対応ができないと認められる人は、倉庫管理主任者として選任することのは不適切でしょう。

倉庫業営業開始までの流れ

(申請予定倉庫の面積が10万㎡未満の営業倉庫の場合)

1.事前準備

  • 荷主との寄託物品とその保管方法の確認
  • 運輸局への事前相談
  • 申請予定物件の選定
  • 建築確認済証、完了検査証、竣工図面などの収集
  • 申請予定物件の立地、施設設備基準の確認
  • 申請予定物件を管轄する建築部局への事前相談
  • 一級建築士への相談(必要に応じて)

2.登録申請書の作成

  • 提出書類の収集
  • 申請書類の作成
  • 申請書類への捺印

3.登録申請書の提出

  • 主たる営業所を管轄する地方運輸局又は運輸支局に申請書類一式を提出
  • 申請書類はインデックスを付けたのち、ファイリングする

4.審査

  • 申請書を提出してから概ね2か月(標準処理期間)

5.審査完了

  • 登録通知書の受領

6.登録免許税の納付

  • 9万円を納付し、領収証書貼付書に納付書原本を添付して運輸局へ提出

7.営業開始

  • 保管料、その他の料金などの倉庫料金の決定
  • 消費者から収受する倉庫料金、倉庫寄託約款、当該営業所その他の事業所ごとの倉庫の種類、冷蔵倉庫の場合は冷蔵室ごとの保管温度を営業所内に掲示
  • 倉庫管理主任者の設置

8.倉庫料金の届出

  • 倉庫料金を設定後30日以内に届出

倉庫業の登録申請手続きを円滑に進めるためには、事前準備段階での作業が重要です。事前準備の段階で、候補物件での倉庫業登録申請を進める上での問題点をすべて解決させなければなりません。

この事前準備を怠ると、申請者側に大きな経済的・時間的な損害が生じることになります。

倉庫業の登録申請を進める上では、営業倉庫の候補物件が倉庫業登録の要件を満たしているかが最大の論点になります。と申しますのは、倉庫業登録を取得するためには、営業倉庫として使用する物件を所有もしくは賃借することにより、申請者が倉庫とその敷地の使用権限を有していることを立証することが求められます。

もし、事前準備を行わずに倉庫の建築や倉庫の買受・賃借を行い、申請者が使用権限を有した後に倉庫業登録申請手続きに着手した場合、その倉庫が営業倉庫の施設設備基準を満たしていないことが判明すると、建物の改修が必要になり、さらに、改修しても倉庫基準を満たさない場合は、別の物件の調達といった手間と損害が生じてしまいます。

倉庫業登録申請に必要な書類

倉庫業の登録申請手続きでは、運輸局の担当官は現地調査を行いません。運輸局では、申請者が提出した書類より登録基準を満たしているか否かの審査を行います。倉庫業登録申請での審査は、申請倉庫が施設設備基準に適合しているか否かの確認が中心になりますので、施設設備基準の適合性を立証するために、次の書類を提出します。

1類倉庫の場合

  1. 倉庫業登録申請書
  2. 倉庫明細書
  3. 施設設備基準別添付書類チェックリスト
  4. 土地、建物の登記簿謄本
  5. 土地、建物の賃貸借契約書(賃借物件の場合)
  6. 建築確認済証の写し
  7. 完了検査済証の写し
  8. 警備状況に関する書類(警備契約書の写し、警備状況説明書など)
  9. 床や壁の構造計算書
  10. 平均熱貫流率の計算書
  11. 照明装置に関する書類(照明装置配置図、仕様書など)
  12. 倉庫付近の見取図
  13. 倉庫の配置図
  14. 平面図
  15. 立面図
  16. 断面図
  17. 矩計図
  18. 建具表
  19. 倉庫管理主任者関係書類
  20. 履歴事項全部証明書(法人登記簿)
  21. 会社概要が記載されたパンフレット
  22. 役員の宣誓書
  23. 倉庫寄託約款

上記の書類は、1類倉庫の申請を行う場合の一般的な書類となりますので、申請物件よっては別の書類を提出することで、施設設備基準に適合していることを運輸局の担当官に対してアピールしていくことになります。

上記の提出書類の他に確認表という書類があります。確認表は一級建築士が作成するものですが、申請倉庫の設計を担当した一級建築士が施設設備基準を確認し、確認項目ごとにどの図面にそれが記載されているかを記載する書類です。

一級建築士が作成した確認表を上記申請書類と一緒に運輸局へ提出することで、審査期間の短縮を図ることができます。申請倉庫の建築に関与した一級建築士の協力を仰ぐことができる物件での倉庫業登録申請を行う場合は、一級建築士に確認表の作成をお願いした方が良いでしょう。

報告書の提出

倉庫業登録の取得後は、2つの報告書を4半期ごとに提出しなければなりません。提出しなければならない報告書は、営業所ごとに、倉庫の所在する都道府県別に、それぞれ作成を要します。

1.期末使用状況報告書

期末使用状況報告書は、営業所ごとに、倉庫の所在する都道府県別に作成し、その営業所が所管する面積(容積)の使用状況を報告する書類です。使用状況は、受寄物在貨面積(容積)、自家貨物在貨面積(容積)、空面積(容積)の3区分に分かれ、3区分の和が、所管面積(容積)と同一になるように作成します。

2.受寄物入出庫高及び保管残高報告

受寄物入出庫高及び保管残高報告は、営業所ごとに、かつ、倉庫の所在する都道府県別に、1~3類倉庫、野積倉庫、貯蔵槽倉庫、危険品倉庫、水面倉庫、冷蔵倉庫に分けて作成する書類です。当期中の月別入庫高(トン)、当期中の月別出庫高(トン)、当期末の月別保管残高(トン)を品目ごとに記載します。

事故発生の届出

倉庫業は公共性の高い事業のため、営業倉庫内で重大事故が生じた場合は、事故発生後2週間以内に、事故届出書を管轄地方運輸局へ提出しなければなりません。報告対象となる重大事故は、次の4つの事故になります。

  • 倉庫の火災(死傷者が発生した場合)
  • 倉庫における労働災害(死亡者は発生した場合)
  • 危険品倉庫からの危険物の漏洩事故
  • 以下の該当する事故で、マスコミ等で報道される可能性がある場合
  • 倉庫の火災(死傷者が発生した場合を除く)
  • 倉庫の損壊等であって受寄物に影響を及ぼし又は及ぼす恐れのある場合
  • 受寄物の盗難

倉庫業登録の有効期限

倉庫業の登録には有効期間が定められておりません。従って、登録の更新手続き自体は不要ですが、倉庫業登録取得後に変更事項が生じた場合は、変更内容に合わせて法令で定められた変更手続きを行う必要があります。

軽微変更手続き

倉庫業者は登録取得後、登録内容に軽微な変更が生じた場合は、その変更日から30日以内に、変更手続きを行います。変更手続きの対象となる変更内容とその変更届出書の書類提出先を表にまとめてみました。

変更内容 書類提出先
会社名、本店所在地、代表者の氏名 地方運輸局又は運輸支局
倉庫の所在地、倉庫の名称、倉庫の使用権限、倉庫の用途廃止、他の倉庫業者の現に使用している倉庫の承継、構造の軽微な変更 倉庫所在地の地方運輸局又は管轄運輸支局
営業所の名称、営業所の所在地、連絡先 営業所所在地の地方運輸局又は管轄運輸支局

倉庫料金の変更手続き

倉庫業の営業開始時に届け出た保管料や荷役料などの料金の種別、料金の額(料率)、適用方法を変更した場合は、料金変更の実施後30日以内に、料金変更届出書を提出します。

この変更届出書は、料金変更が生じた倉庫の所在地を管轄する地方運輸局もしくは運輸支局へ提出します。

役員の変更手続き

倉庫業者が株式会社や有限会社などの法人の場合は、役員に変更が生じたときは、その役員変更日から30日以内に、役員変更届出書の提出を行います。役員変更届出書は、倉庫業者を管轄する地方運輸局もしくは運輸支局に提出します。

倉庫業登録の変更登録申請

倉庫業の登録取得後の変更であっても、次のような変更を行う場合は、変更届出ではなく、変更登録申請手続きを行うことになります。

  • 倉庫の種類の変更(1類倉庫を1類倉庫とトランクルームに変更や、1類倉庫を危険品倉庫に変更する場合など)
  • 倉庫の施設及び設備の変更(倉庫の新設、増設など)
  • 保管する物品の種類の変更

変更登録申請書は、変更対象となる倉庫の所在地を関する地方運輸局又は運輸支局に提出します。この変更登録申請の提出時期は、変更前に提出することになります。

軽微な変更、倉庫料金の変更、役員の変更手続きは事後手続きでしたら、変更登録申請は事前手続きとなりますので、この違いは注意をしておいてください。なお、変更登録申請の一般的な審査期間(標準処理期間)は2か月となっています。

基準適合確認制度

倉庫業者が借庫を用いて事業を行う際の変更登録手続きの処理期間を短縮するために、平成30年6月29日より、基準適合確認制度がスタートしました。

昨今、荷主ニーズの多様化などを背景に、倉庫業者が自社所有以外の倉庫を借りて事業を行う割合が増加しています。一方、倉庫業者が借庫を用いて倉庫業を営む場合、変更登録申請手続きに概ね2か月の期間を要するため、倉庫業者が波動に応じて機動的に施設を運用することができませんでした。

そこで、倉庫の所有者が、その倉庫が倉庫業法に定められている施設設備基準に適合しているかを予め確認を受けることができる倉庫適合確認制度が創設されました。

この制度に基づいて基準適合確認を受けた倉庫を用いて倉庫業を営むにあたっては、確認を受けた時点から変更がないことを示すことで、その倉庫が施設設備基準に適合しているものとみなして、変更登録申請の際の必要書類の一部を省略することが可能になります。

申請書類を一部省略することで、変更登録の処理期間が短縮され、倉庫業者による機動的な施設運用が可能となるのです。

倉庫業登録申請と行政書士

倉庫業の登録申請は、許認可申請手続きにおいて、難易度が高い許認可申請手続きだと私どもは考えております。

と申しますのは、手引きに記載された書類を収集して申請すれば倉庫業の登録を取得できる許認可ではありません。倉庫業登録を申請するためには、まずは図面の精査を行い、その後、現地調査を行って施設設備基準への適否を判断する必要があるからです。

また、運輸局へ倉庫が立地する建築部局への事前相談・調整を行いますが、この工程は倉庫業登録申請を確実に進める上で大変重要な業務となります。

行政書士は許認可申請の専門家ではありますが、それぞれの行政書士には専門としている分野があります。倉庫業登録申請には、他の許認可申請とは違う知識や対応が求められるため、営業倉庫に関する知識とノウハウを要します。

登録実績のある行政書士が対応しないと、事前相談・調整を行っても論点整理が行うことができず、申請手続きが混乱しただけという話を耳にしたことがあります。

行政書士法人シグマの倉庫業登録申請サポート

当法人へ倉庫業の新規登録申請手続きをご依頼頂いた場合の報酬額目安は、以下のとおりです。

新規登録申請報酬額 45万円~(税別)
その他費用 登録免許税(9万円)、郵送費・交通費などの実費は別途申し受けます。

※申請に必要な図面をお客様にご準備頂いた場合の費用です。

※※登録申請に際して、事業目的の変更手続きを行う場合は、司法書士事務所をご紹介いたします。

倉庫業登録申請サポートの内容

施設設備基準に関するコンサルティング
建築図面の作成 ×
運輸局、建築部局への事前相談・調整
現地調査
提出書類の作成(図面を除く)
登録申請書類の提出
登録通知書の受領
登録免許税の納付
領収証書貼付書の提出
倉庫料金の届出

行政書士への相談のタイミング

倉庫業の登録申請手続きは、申請予定倉庫が、どの程度施設設備基準へ適合しているかによって、手続きの難易度や倉庫業開始までの準備期間が異なってきます。

この「適合」というのは、建物の構造が法令で定められていることはもちろんですが、それを証明するための図面等の書類が存在しているかを含みます。

申請準備の段階で、論点整理をしっかり行わないと、時間だけが経過してしまい、倉庫業がいつまでも開始できないという状況になります。

倉庫業登録申請を行政書士に依頼する際、「いつ相談すればいいのだろう」とお悩みの方もいらっしゃるかと思いますが、基本的には、申請予定倉庫の契約前が最善のタイミングだと私どもでは考えています。

重要なことなので繰り返しますが、倉庫業登録申請手続きでは、建物が倉庫業法に定められている施設設備基準がどの程度、適合しているかが重要になってきます。

建物が施設設備基準に適合していることはもちろんですが、それを証明する図面などの書類をどこまで準備可能かによって、手続きの難易度が全く異なってくるのです。そのため、行政書士には早めに相談して、運輸局との事前相談・調整の場面から行政書士が関与するのが、倉庫業登録取得のための近道です。

レンタカー業(自家用自動車有償貸渡業)は、自動車を有料で貸し出す事業のことです。レンタカー業は道路運送法上では自家用自動車有償貸渡業と呼ばれており、レンタカー業を経営するためには、『自家用自動車有償貸渡業の許可』を取得してから事業を始めなければなりません。

レンタカー業は、株式会社などの法人だけではなく、個人事業主の方も許可を取得することができます。

なお、レンタカーの車両を使用して、人(旅客)を乗車させて運賃をもらう運行をすることはできません。レンタカー業の許可はあくまでも自動車を貸し出す事業に対する許可であって、旅客運送事業の許可ではありません。訪日外国人旅行者などのために空港送迎や観光地巡りを行い、その対価として運賃をもらうためには、旅客自動車運送事業の許可取得をご検討ください。

また、訪日外国人旅行者から直接運賃を収受しなくても、海外の旅行会社や日本国内のランドオペレーター(旅行サービス手配業者)から依頼を受けて空港送迎や観光地巡りを行い、その運賃を海外の旅行会社やランドオペレーターから受取る事業も、旅客自動車運送事業に該当します。

いわゆる「白タク行為」は、レンタカー業の許可を取得した場合であっても違法行為になります。

レンタカー業開業までの流れ

1.許可要件の整備
2.提出書類の作成
3.許可申請書の提出
4.運輸局の審査
5.許可の取得
6.車両の登録
7.営業開始

1.許可要件の整備

レンタカー業は、お客様に貸し渡す車両があれば誰でも許可が取得できるわけではありません。法令で定められている許可要件が整っていないと、申請書を提出しても許可は取得できないのです。

レンタカー業の許可要件は、大きくわけて「人の要件」「物の要件」「お金の要件」の3つに分類することができます。ひとつずつ確認していきましょう。

「人の要件」

まず、許可申請の申請者が、次のいずれかの欠格事由に該当するときは、レンタカー業の許可を取得することができません。

1年以上の懲役又は禁錮の刑処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過していない者であるとき
一般旅客自動車運送事業、特定旅客自動車運送事業、一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業又は自家用自動車の有償貸渡しの許可の取消しを受け、取消しの日から2年を経過していない者であるとき
一般旅客自動車運送事業、特定旅客自動車運送事業、一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業又は自家用自動車の有償貸渡しの許可の取消しの処分に係る行政手続法(平成 5 年法律第 88 号)第 15 条の規定による通知があった日から当該処分をする日又は処分をしないことを決定する日までの間に、事業又は貸渡しの廃止の届出をした者(当該事業又は貸渡しの廃止について相当の理由がある者を除く。)で、当該届出の日から 2 年を経過していない者。
一般旅客自動車運送事業、特定旅客自動車運送事業、一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業又は自家用自動車の有償貸渡しの監査が行われた日から許可の取消しの処分に係る聴聞決定予定日までの間に、事業又は貸渡しの廃止の届出をした者(当該事業又は貸渡しの廃止について相当の理由がある者を除く。)で、当該届出の日から 2 年を経過していない者。
営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者又は成年被後見人である場合において、その法定代理人が前記アからオに該当する者。
申請日前 2 年前以降において、自動車運送事業経営類似行為により処分を受けている者。

法人がレンタカー業の許可を取得しようとする場合は、その法人の役員が、上記の欠格事由に一つでも該当する場合は、残念ながら許可を取得することができません。

そして、次のいずれかの車両を営業所に配置するレンタカー業の場合は、営業所ごとに、整備管理者を選任しなければなりません。

車両の種類 選任が必要となる台数(営業所ごと)
バス等(乗車定員が11人以上の車両) 1台以上
大型トラック等(車両総重量8トン以上) 5台以上
その他の車両 10台以上

例えば、乗用車9台を使用したレンタカー業を始めるためには一定の資格要件を満たした整備管理者の確保は不要ですが、乗用車が10台以上になってしまうと整備管理者の確保が必須になってしまいます。

なお、整備管理者は誰でもなれるわけではなく、整備管理者として選任する方は、次の①②のいずれかの要件をみたしている必要があります

①1級整備士、2級整備士、3級整備士のいずかの資格を保有している方

②整備の管理を行おうとする自動車と同種類の自動車の点検もしくは整備の管理に関して2年以上の実務経験を有し、地方運輸局が行う整備管理者選任前研修を修了している方

さらに、整備管理者の他、事務所に配置する責任者を選任することが求められています。とはいえ、責任者は、取締役などの役員や整備管理者が兼任することも可能ですので、無人でレンタカー業を運営しない限りは、責任者の選任は容易でしょう。

「物の要件」

まず、営業所となる事務所と車庫が必要になります。営業所には面積の要件はありませんが、レンタカー業を行う上での事務スペースや接客スペースは実務上必要になるでしょう。

また、営業所に配置する車両を保管する車庫も確保しなければなりません。車庫は、営業所から直線距離で2キロメートル以内に、全車両が駐車できる広さを確保しなければなりません。

レンタカー業に使用する車両は、許可申請書を提出する時点では、確保していなくても許可申請書の提出自体は行うことができます。車両は、許可取得後にナンバーを取り付けるときまでに調達できていれば問題ないです。

とはいえ、営業所に配置する車両数を許可申請書に記載しなければならないため、何台の車両を使って事業を行うかは確定している必要はあります。

また、中古車を買取り、その車両をレンタカーとしてお客様へ貸渡しを行う事業を営む場合は、レンタカー業の許可に加えて、古物商の許可も必要になります。レンタカー業は運輸局へ申請して許可を取得しますが、古物商は営業所を管轄する警察署を経由して各都道府県の公安委員会から許可を取得することになります。なお、中古車を使用したレンタカー業を営む際の古物商許可の要否は、管轄警察署によって判断が異なる場合がありますので、警察署への事前確認が必要でしょう。

「お金の要件」

レンタカー業を始めるためには、「資本金がいくら以上必要」「預貯金がいくら以上必要」といった財産的な要件はありません。会社の財務状況や運転資金の確保状況は審査の対象外です。

お金の要件に近い要件として、お客様へ貸し渡す車両に付保する自動車保険の補償が次の内容以上であることが求められています。

ア 対人保険 1名につき8,000円以上
イ 対物保険  1事故につき200万円以上
ウ 搭乗者保険 1名につき500万円以上

許可要件で定められている補償内容はあくまで最低限の内容ですので、対人保険と対物保険の補償は無制限、とされる事業者さんが多いです。

2.提出書類の作成

レンタカー業の許可要件が整いましたら、運輸局へ提出する書類作成を進めましょう。

レンタカー業は個人事業主でも法人でも取得することができますので、個人・法人の場合の必要書類を2つに分けて説明いたします。

個人事業主が許可申請を行う場合(営業所が関東運輸局管内にある場合)

自家用自動車有償貸渡許可申請書
貸渡料金表
貸渡約款
個人事業主の住民票
宣誓書
事務所別車種別配置車両数一覧表
貸渡しの実施計画を記載した書類

株式会社などの法人が許可申請を行う場合(営業所が関東運輸局管内にある場合)

自家用自動車有償貸渡許可申請書
貸渡料金表
貸渡約款
履歴事項全部証明書(法人の登記簿謄本)
宣誓書
事務所別車種別配置車両数一覧表
貸渡しの実施計画を記載した書類

許可申請に必要な書式一部は、運輸局の窓口やホームページで入手することができます。

3.許可申請書の提出

運輸局への提出書類が全て整いましたら、運輸局へ提出に行きましょう。

提出先は、営業所を管轄する運輸支局の輸送部門になります。東京都内に営業所を設置したい場合は、鮫洲にある東京運輸支局へ、神奈川県内に営業所を設置したい場合は小机にある神奈川運輸支局の輸送部門の窓口へ提出します。

窓口では、提出書類が全て揃っているかどうかの形式的な審査が行われ、問題がなければ受理となります。

許可申請書の提出は審査の開始ですので、レンタカー業の許可が下りたわけではありません。ですので、この段階では、レンタカー業を営むことはできません。

4.運輸局の審査

運輸支局の窓口で受理された書類は、運輸支局内で書類審査が行われます。この書類審査の期間は概ね1ヶ月となっていますが、申請が多い時期や、書類に不備があって補正が発生すると、審査期間はそれ以上の日数がかかります。

ですので、開業時期が決まっている場合は、余裕をもって許可申請書の提出を行った方がよいでしょう。

5.許可の取得

運輸支局内の審査が完了すると、運輸支局より連絡が入りますので、連絡が入りましたら、許可書の受領のため、再度運輸支局の窓口に行きましょう。

窓口では、担当官より、許可証の他、登録免許税の納付書などを受領致します。登録免許税(9万円)は銀行などの金融機関で納付し、その領収証書を運輸支局の窓口に提出します。

整備管理者の選任が必要な場合は、整備管理者選任の届出も行います。許可証は再発行できませんので、紛失されないようご注意ください。

6.車両の登録

めでたくレンタカー業の許可を取得されたら、お客様へ貸し渡す車両の登録を行います。

車両の登録は、営業所を管轄する検査登録事務所で行います。検査登録事務所は、以前は、陸運支局や陸運事務所と呼ばれていましたが、一般的には車検場と呼ばれている場所です。

レンタカー業で使用する車両の登録を行う際は、通常の登録書類に加えて、『事業用自動車等連絡書』という書類が必要になります。この連絡書は、登録する車両が、レンタカー事業で使用する車両であることを明らかにするための書類です。

連絡書は、レンタカー業の許可取得手続きを行った運輸支局の輸送窓口で取得する書類ですので、検査登録事務所では取得できません。

事業用自動車等連絡書の書式は、運輸支局の窓口やホームページから取得すること可能です。

また、レンタカーの登録の際は、管轄警察署が発行した車庫証明が必要になります。レンタカーナンバー取得登録窓口に行く前に、警察署から取得をお願いいたします。

7.営業開始

車両の登録が完了し、営業所内に『貸渡約款』『貸渡料金』の掲示、『貸渡証』『貸渡簿』の整備が完了したら、営業を開始することができます。

レンタカー業の開業までの流れは、以上となります。

とはいえ、レンタカー業の許可を取得するためには、貸渡約款や貸渡料金表の作成作業や、書類の提出や許可証の受取、登録免許税の納付、事業用自動車等連絡書の取得などで、最低3回は運輸支局の窓口に出向く必要があります。

また、申請者側では、事業に使用する車両の調達、営業所・車庫の確保、従業員の採用といった、開業するまでに様々なタスクを抱えることになります。

従って、早く・確実にレンタカー業の許可を取得されたい方は、許認可法務の専門家である行政書士へ、許可申請業務を依頼されるのが賢明だと当法人では考えております。

行政書士法人シグマの手続き代行の概要

当法人へレンタカー業(自家用自動車有償貸渡業)の許可申請をご依頼頂いた場合の報酬額の目安をご案内致します。

報酬額(税別) 8万円~(個人事業主が申請書の場合)

10万円~(法人が申請者の場合)

その他の諸費用 登録免許税(9万円)、郵送費、交通費、住民票又は履歴事項全部証明書取得手数料などの実費は別途申し受けます。

レンタカー業(自家用自動車有償貸渡業)許可取得サポートの内容

営業所・車庫の要件調査
住民票(個人の場合)又は履歴事項全部証明書(法人の場合)の代行取得
運輸支局との事前調整・確認
提出書類の作成
許可申請書の提出
許可証の受取
登録免許税の納付
登録免許税領収証書届出書の提出
事業用自動車等連絡書の取得
整備管理者選任の届出
貸渡し車両の登録手続き ×

※検査登録事務所(車検場)での貸渡し車両の登録手続きは、当法人のサポート内容に含まれておりません。

車両の登録手続きは、お客様ご自身で行って頂くか、代行をご希望される事業者様には、登録手続きを取扱っている行政書士事務所をご紹介致します。

レンタカー業許可の更新手続き

レンタカー業の許可は、許可の有効期間はありません。従って、更新手続きは不要です。

『貸渡実績報告書』と『事務所別車種別配置車両数一覧表』の提出

レンタカー業の許可取得後は更新手続きは不要ですが、毎年4月1日から5月31日までの間に、『貸渡実績報告書』と『事務所別車種別配置車両数一覧表』の提出をしなければなりません。

貸渡実績報告書

この報告書は、毎年の4月1日から3月31日までの車両を貸し渡した回数や延走行キロ、総貸渡料金などのレンタカー業の実績を報告する書類です。貸渡簿に記載された数値を集計して作成することになります。

※貸渡簿は、貸渡しの状況を的確に記録した書類です。作成後は少なくとも2年以上保存義務があります。

事務所別車種別配置車両数一覧表

この一覧表は、毎年度の四半期(6月末、9月末、12月末、3月末)毎の、どこの営業所にどの区分の車両を配置していたかを記載する書類です。車両の区分は「乗用車」「マイクロバス」「トラック」「特種車」「二輪車」の5区分に分かれています。

これらの報告書と一覧表は、提出先は、主たる事務所の所在地を管轄する運輸支局になります。『事務所別車種別配置車両数一覧表』は、6月30日時点、9月30日時点、12月31日時点、3月31日時点の4期分を1枚ずつ作成しますが、前年度の4期分を5月31日までにまとめて提出すれば足ります。

緑ナンバーの貨物自動車(トラック・バンなど)を使用して、荷主の依頼を受けて荷物を運送し、運賃を受取る事業のことを、一般貨物自動車運送事業と言います。

一般的には『トラック運送業』や、『運送業』とも呼ばれています。単に『運送会社』と呼ばれるのも一般的でしょうか。この事業を始めるには、国土交通大臣の許可を受けなければならないと、貨物自動車運送事業法に記載されております。

一般貨物自動車運送事業の許可

それでは、一般貨物自動車運送事業の許可取得はどの事業者様でも簡単にできるものなのでしょうか。

「白色のナンバーを緑色に変えるだけだから簡単に取得できる」と思われている方も、当法人のご相談者の中にはいらっしゃいましたが、実は一般貨物自動車運送事業許可取得のハードルはとても高いです。

そして、この許可取得のハードルは法令の改正を重ねるごとに厳しくなってきております。許可取得を検討されている方は、早めに動かれた方がよいでしょう。

 営業開始までの手続きは手間も時間もかかる

一般貨物自動車運送事業許可は、許可基準を満たすのが難しい上、許可申請の準備に着手してから事業開始までも時間がかかる許認可です。

許可取得までは、順調に手続きが進んだ場合でも、営業開始までは6か月の期間が必要でしょう。営業所や車庫の候補地選定や役員法令試験が再試験になってしまうと、営業開始までさらに期間を要することになります。

一般貨物自動車運送事業営業までの流れ

営業開始までの流れは次のとおりです。

  1. 許可基準の確認
  2. 事業計画の作成
  3. 営業所の所在地を管轄する運輸支局へ申請書を提出
  4. 役員法令試験の受験
  5. 運輸局での書類審査(標準処理期間:3~4か月)
  6. 一般貨物自動車運送事業の許可取得
  7. 運行管理者・整備管理者の選任届
  8. 運輸開始前の確認報告
  9. 車両の登録
  10. 運賃料金設定届出の提出
  11. 営業開始(※営業開始は許可取得から1年以内に行わなければなりません。)
  12. 運輸開始届出の提出

運輸局の標準処理期間とは

標準処理期間とは、申請者が運輸支局へ提出した許可申請書が運輸局に到達して、審査に通常要すべき標準的な期間のことを言います。

標準処理期間は、提出書類に不足や不備ない場合の期間のため、もしも、提出書類に不備や不足があると、その修正が終わるまでは運輸局の審査は中断してしまいます。従って、早く許可を取得するためには、運輸局の審査を標準処理期間内に終えることが目標になります。

そのためには、精度の高い申請書類を準備することや、運輸局から不備や不足の連絡があったら、速やかにその修正を行うといったことが必要です。

法令試験の合格が求められる

さらに、一般貨物自動車運送事業の許可を取得するためには、運輸局が実施する法令試験に合格しなければなりません。

法令試験は、運輸支局が申請書を受理した後の奇数月に運輸局にて実施されます。役員法令試験を受験して頂く方は、一般貨物自動車運送事業に専従する役員の方です。

法令試験の結果が不合格の場合は、翌々月に1回だけ再試験を受けることができます。再試験においても残念ながら合格点に達しない場合は、その申請は申請者が取下げるか、取下げない場合は却下処分となります。

法令試験の出題範囲は?

出題の範囲は、以下の法令については、法令試験の実施日において施行されている内容から出題されます。

  1. 貨物自動車運送事業法
  2. 貨物自動車運送事業法施行規則
  3. 貨物自動車運送事業輸送安全規則
  4. 貨物自動車運送事業報告規則
  5. 自動車事故報告規則
  6. 道路運送法
  7. 道路運送車両法
  8. 道路交通法
  9. 労働基準法
  10. 自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(平成元年2月9日 労働省告示第7号)
  11. 労働安全衛生法
  12. 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律
  13. 下請代金支払遅延等防止法

設問方式は○×方式及び語群選択方式となっており、出題数は30問です。

30問のうち、24問以上正解しないと、不合格になってしまいます。受験の際は参考資料等の持ち込みが出来ないため、事前に試験対策を行う必要があるでしょう。

一般貨物自動車運送事業の許可基準

手続きの流れはここまでとして、一般貨物自動車運送事業の許可基準についてご説明しましょう。

許可取得のためには、貨物自動車運送事業法及び営業所の所在地を管轄する運輸局が定めた基準を満たしている必要があります。許可の基準は項目ごとに分けると次の8つに分けることができます。

  • 営業所
  • 休憩・睡眠施設
  • 車庫
  • 車両
  • 運行管理体制
  • 法令遵守
  • 損害賠償能力
  • 資金計画

許認可の要件は、「人(ヒト)」「物(モノ)」「金(カネ)」の3つの観点に分類されると一般的に言われているのですが、一般貨物自動車運送事業の許可要件は人・物・金に加えて、許可取得後の運行管理体制までもが、許可要件として求められています。

以下8つの許可基準の項目について、当法人の業務取扱エリアである関東運輸局管内に営業所を設置した場合の基準について掘り下げていきたいと思います。

関東運輸局以外の許可基準については、それぞれの運輸局のホームページをご確認頂くか、運輸局へ直接お問い合わせをお願い致します。

営業所の要件

自己所有物件・賃貸物件のいずれでも構いませんが、使用権原を有することの裏付けがあることが必要です。

使用権原を有することの裏付け書類としては、自己所有物件の場合は申請法人が所有者として記載されている不動産登記簿謄本、賃貸物件の場合は申請法人が賃借人として記載されている、賃貸借契約書が必要になります。

社長個人名義になっている場合は、申請法人に使用権限があるとは言えませんので、対策を行う必要があります。また、賃貸物件の場合、賃貸借の契約期間が1年に満たない場合は、契約期間満了時に自動更新される旨の記載が契約書に記載されている必要があります。

農地法、都市計画法、建築基準法等の制限

農地法、都市計画法、建築基準法等関係法令に抵触している物件を、営業所として使用することは認められておりません。

営業所を設置しようとする土地の登記簿上の地目が、田・畑の場合は農地転用手続きが必要になりますし、市街化調整区域内に営業所を設置する場合は、原則、開発許可が必要になります。

また、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域では、用途地域内の建築物の用途制限との関係で、一般貨物自動車運送事業の営業所を設置することはできません。違法建築物の営業所も認められないため、市街化調整区域にプレハブを置き、そこを営業所とすることは難しいでしょう。

営業所の面積について

「何平方メートル以上必要」という面積の規定はありませんが、現実的には、一般貨物自動車運送事業の経営や運行を管理する上で必要となる、事務机、法定帳簿類などを保管する棚、電話、FAX、コピー機などの事務機器を設置できる面積を確保する必要があるかと思います。

休憩・睡眠施設の要件

一般貨物自動車運送事業の休憩睡眠施設は、それだけを単独で設置することはできません。

営業所に併設する運送会社様が多いのですが、営業所に併設できない場合は、車庫に併設させる必要があります。営業所に併設させる場合は、営業所と休憩睡眠施設は、パーテーションなどで仕切られていなければなりません。

休憩・睡眠施設の面積

面積は、運転者に睡眠を与える必要がある場合は2.5㎡/1人当たり以上の広さを確保しなければなりませんが、運転者が休憩睡眠施設では睡眠をとらない場合は、いつでも休憩できるようにテーブルや椅子、ソファーなどを設置すれば十分です。

使用権原を有すること、農地法、都市計画法、建築基準法等関係法令に抵触しない施設であるという基準は、営業所と同じです。

車庫の要件

原則として営業所に併設することが求められておりますが、併設できない場合でも、営業所と車庫の直線距離が次の距離であれば、一般貨物自動車運送事業の車庫として使用できます。

営業所の所在地 直線距離
東京都(23区)、神奈川県(川崎市・横浜市) 20㎞以内
東京都(23区を除く)、神奈川県(川崎市・横浜市を除く)、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県 10㎞以内

とはいえ、営業所と車庫が離れていると、運転者や運行管理者が行き来するだけで負担になりますし、運行管理をするうえで不便です。営業所の近くに車庫を設置した方がよいでしょう。

車庫の前面道路の幅員

車庫の前面道路の幅員が、車両制限令に抵触していないことが求められています。幅員の確認方法は、幅員証明書に記載されている数値によって判断されるため、幅員証明書の取得が必ず必要になります(国道の場合は不要です)。

前面道路の幅員は6.5m以上あれば問題ありませんが、6.5m未満の場合は、その道路の所在地によっては、2.5m幅の車両を駐車する車庫として使用できない場合がありますので、細かく調査をする必要があります。

従って、車庫の候補物件が見つかったら、道路管理者(市や都県)より、幅員証明書を取得しましょう。

車庫の面積(広さ)

一般貨物自動車運送事業に使用する車両全てか駐車できる広さが必要になります。車両を駐車した状態でも点検ができるようスペースが必要になるため、車両を寸止め状態にして詰め込むことは認められていません。車両と車庫の境界及び車両相互間に50センチメートル以上の間隔を確保する必要があります。一般的には、積載トン数毎に以下の面積以上の車庫が必要だと言われています。

積載トン数 1両あたりの必要収容能力
7.5トンを超えるもの 38㎡
2.0トンロング超~7.5トンまで 28㎡
2.0トンロング 20㎡
2.0トンまで 15㎡

車庫に関するその他の注意点

車庫も他の輸送施設と同様に、自己所有又は賃貸借契約などの使用権限を有することが求められます。

車庫は市街化調整区域内でも設置することは可能ですが、農地をそのまま車庫に使用することはできず、農地を車庫に使用するためには農地転用許可を取得しなければなりません。とはいえ、農地転用許可の取得はハードルが高い上、時間と手間がかかるので、現実的には農地を車庫に使用する運送会社は少数だと思います。

屋根のある車庫や車庫敷地内に屋根のある整備場を設ける場合は、都市計画法や建築基準法違反にならないよう注意が必要です。

車両の要件

営業所ごとに5台以上の貨物自動車が必要になります。一般貨物自動車運送事業に使用できる貨物自動車は緑色のナンバーがついた車両に限定されるため、黒色のナンバーがついた軽貨物自動車は、最低車両数の5台の中に入れることはできません。

また、使用する貨物自動車がトラクターとトレーラーの場合は、トラクター(牽引車)+トレーラー(非牽引車)をセットで1台とカウントし、それぞれを1台、計2台とはカウントしません。

貨物自動車の使用権限

事業に使用する貨物自動車は、使用権限を有することが求められます。

車両の所有権限の有無は、車検証上の所有者又は使用者の欄に一般貨物自動車運送事業者が記載されることを言います。従って、自己所有に限らず、リース会社より借り受けている車両でも、事業に使用することができます。

車両は許可申請時に取得していなくても、車両が特定され、売買契約、譲渡契約、リース契約が締結されている状態であれば、使用権限があると判断されます。

運行管理体制の要件

許可を取得するためには、一般貨物自動車運送事業を適正に運営できる管理体制が整えられていることが必要になります。適正に運営できる管理体制で重要になるのは次の項目です。

運転者を常に確保できる体制であること。日々雇い入れられる者、2月以内の期間を定めて使用される者又は試みの使用期間中の者(14日を超えて引き続き使用されるに至った者を除く。)は一般貨物自動車運送事業の運転者に選任することはできません。

運行管理者と整備管理者

選任が義務づけられている員数の常勤の運行管理者・整備管理者を確保できることが必要です。運行管理者は運転者の点呼や運行管理を行うため、運転者との兼務はできません。

整備管理者は、運転者との兼務は可能です。また、運行管理者と整備管理者は、兼務可能です。従って、最低車両数の5台で許可を取得するためには、運転者ではない運行管理者1名と運転者5名の計6名が最低必要員数となります。

運転者の労働条件

運転者の勤務時間・乗務時間といった労働条件が、改善基準告示と呼ばれる基準に合致していることが求められます。

運行管理の担当役員などの運行管理に関する指揮命令系統が明確になっていること、車庫が営業所に併設されていない場合は、車庫と営業所が携帯電話などを使って常時密接に連絡を取れる体制が確保されており、点呼が確実に実施できる体制が確立されていること。

事故防止や危険品

事故防止についての教育・指導体制や、万が一の事故発生時の報告体制が整備されていること。

危険品の運送を行う事業者は、消防法等関係法令に定める取扱資格者が確保されていること。

法令遵守の要件

申請者又はその法人の役員が、貨物自動車運送事業の遂行に法令知識を有し、かつ、その法令を遵守すること。

社会保険加入義務がある事業者は、社会保険に加入すること。

常勤役員の欠格事由

申請者又は申請者が法人である場合は、その法人の業務を執行する常勤の役員が欠格事由に該当していないこと。

欠格事由とは、貨物自動車運送事業法や道路運送法の違反により、申請日前3か月(悪質な違反については6か月)又は申請日以降に、自動車その他の輸送施設の使用停止以上の処分又は使用制限(禁止)の処分を受けた者(当該処分を受けた者が法人である場合における処分を受けた法人の処分を受ける原因となった事項が発生した当時現にその法人の業務を執行する常勤の役員として在任したものを含む)ではないことです。

なお、許可書交付時等に指導講習を受講するとともに、運輸開始の届出後1か月以降3か月以内に実施される巡回指導を受け、その巡回指導によっても改善が見込まれない場合には、運輸支局の監査を受けること。

損害賠償能力の要件

対人賠償額「無制限」の任意保険に加入すること。

危険物の輸送に使用する事業用自動車は、対人無制限の任意保険に加えて、危険物輸送に対応する適切な保険に加入する計画があること。

資金計画の要件

事業の開始に要する資金(所要資金)の見積が適切なものであり、その所要資金の合計と同額もしくはそれ以上の自己資金が必要になります。

車両費+建物費+土地費+保険料+各種税+運転資金+登録免許税=所要資金となります。

車両費 一括購入の場合:取得価格全額

分割購入の場合:頭金+6か月分の割賦金

リースの場合:6か月分の賃借料

建物費 一括購入の場合:取得価格全額

分割購入の場合:頭金+6か月分の割賦金

賃貸の場合:敷金等の初期費用+6か月分の賃借料

土地費 一括購入の場合:取得価格全額

分割購入の場合:頭金+6か月分の割賦金

賃貸の場合:敷金等の初期費用+6か月分の賃借料

保険料 自賠責保険料、任意保険料の1年分

危険物の運送を行う場合は、危険物に対応する賠償保険料1年分

各種税 租税公課の1年分
運転資金 人件費、燃料油脂費、修繕費などの2か月分
登録免許税 許可取得後に関東運輸局へ納付する12万円

自己資金の注意点

自己資金は、申請日以降許可日までの間、常時確保されていることが必要です。

預貯金が基本となりますが、預貯金で足りない場合は、預貯金以外の売掛金等(流動資産)も含めることができます。預貯金の額の立証方法は、金融機関が発行する残高証明書の原本又は預金通帳の写しをもって行います。流動資産の額の立証方法は、申請日の前月末日付け「見込み貸借対照表」に記載された金額がそれになります。

資金計画と自己資金の検討は第一に検討

一般貨物自動車運送事業の許可取得の要件で、最初に検討しなければならないのが資金計画、特に自己資金だと考えます。つまり、自己資金をいくら調達できるかポイントになります。

もっとも、「自己資金をいくら準備すれば許可を取得できますか?」というご相談をよく承りますが、それは事業者様の事情によって異なるため、一般論でお答えすることはできません。

どこに、どの規模の事業に必要な営業所・車庫などの施設を設置するのか、事業に使用する車両の台数、最大積載トン数、装備、その車両は新車で購入するのか、中古車を購入するのか、車両はすでに所有しているものを使うのか。そういった事業計画の内容により事業開始に必要な自己資金額は異なってきます。

ご参考までにお伝えしますと、首都圏においては、事業用施設の賃借料や車両5台分のリース料などを合算した所要資金は、1,000万円以上になると思われます。100万円、200万円の自己資金では、一般貨物自動車運送事業の許可取得は難しいといえるでしょう。

一般貨物自動車運送事業許可と行政書士

一般貨物自動車運送事業の許可取得手続きは、非常に難易度が高い行政手続きです。許可取得の難易度は、以前はここまで高くありませんでしたが、法令改正が実施されるたびに厳しくなってきています。

したがって、運輸局の手引きに書かれている必要書類をただ揃えて運輸局へ提出すれば、許可を取得できるようなものではありません。

早く・確実に許可を取得して、運行を開始したい事業者さんは、営業許可取得の専門家である行政書士に依頼されることをお勧めいたします。

行政書士法人シグマの手続き代行の概要

当法人へ一般貨物自動車の許可申請手続きご依頼頂いた場合の報酬額目安は、以下のとおりです。

報酬額 60万円~(税別) ※フルサポートプラン
その他の諸費用 登録免許税(12万円)、郵送費・交通費・幅員証明書取得手数料などの実費は別途申し受けます。

 

一般貨物自動車運送事業許可サポートの内容

営業所・休憩睡眠施設・車庫の要件調査  ○
道路幅員証明書の代理取得  ○
運輸局・運輸支局との事前確認・相談  ○
提出書類の作成  ○
経営許可申請書の提出  ○
役員法令試験対策  ○
運行管理者・整備管理者の選任届  ○
運輸開始前の確認報告の提出  ○
事業用自動車等連絡書の取得  ○
運賃料金設定の届出  ○
運輸開始の届出  ○

法令遵守状況のアドバイザリー

当法人へ許可取得手続きをご依頼頂いた運送事業者様限定で、運輸開始後1か月間、「法令遵守状況のアドバイザリーサービス」を無償提供いたします。

法令順守状況のアドバイザリーサービスは、運転日報や点呼記録簿などの運送事業者様が作成し保管しなければならない帳票類の作成及び保管状況を確認するともに、運営上の問題点を改善提案する顧問型のアドバイザリーサービスです。

その後の事業継続を安心して行えると好評を頂いておりますので、一般貨物自動車運送事業の許可でお困りの方は、当法人までお電話・メールにて一度ご相談ください。

バスやタクシーなどの自動車を使用して、有償で、人を運送するのが旅客自動車運送事業です。

一般貸切旅客自動車運送事業

旅客自動車運送事業のうち、乗車定員が11人以上の自動車を使用して旅客を運送する事業のことを、貸切バス事業、正式には「一般貸切旅客自動車運送事業」といいます。

旅行会社などが集めた旅行者の団体を運送するバスをイメージしてください。一個の団体等と運送の契約を結んで、車両を貸切って運送する旅客自動車運送事業のことを指します。

一般貸切旅客と一般乗用旅客

なお、ハイヤー・タクシー事業は、乗車定員が10人以下の自動車を使用して旅客を運送する事業は、正式には「一般乗用旅客自動車運送事業」といいます。運送形態は貸切バス事業と一緒ですが、使用車両の乗車定員が異なるため、貸切バス事業とは別の旅客自動車運送事業になります。

一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス事業)の開業

貸切バス事業をはじめるには、地方運輸局長の許可を受けることが必要です。

その許可を受けるためには、まずは、営業所を管轄する運輸支局へ経営許可申請書を提出します。そして、運輸支局の窓口で申請書が受理されると、運輸局において審査されます。

審査の結果、申請内容が各地方運輸局の定めた許可の基準(要件)に合致していることが確認されれば、貸切バス事業の許可を取得することができます。

白ナンバーバスでの営業行為は法律で禁止されています

もし、許可を受けないで貸切バス事業を行った場合、罰則等を受けることになります。

  • 3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金
  • 6月以内の期間を定めて自家用自動車の使用を制限又は禁止
  • 事業の停止処分

一般貸切旅客自動車運送事業の営業開始までの流れ

1.申請準備

  • 営業所、休憩睡眠施設、車庫の選定・契約
  • 事業用自動車の選定・契約
  • 安全統括管理者、運行管理者、整備管理者、運転者の人選
  • 自己資金の確保
  • 安全投資計画と事業収支見積書の策定
  • 直近1事業年度分の財務状況の確認 など

2.経営許可申請書の作成

3.経営許可申請書の提出(営業所を管轄する運輸支局へ)

4.法令試験の受験

試験は毎月1回実施され、試験の受験者は代表取締役などの代表権を有する常勤役員に限定されます。

再試験は1回までとなっており、再試験が不合格の場合は経営許可申請の取下げを行うか、取下げない場合は運輸局が経営許可申請の却下処分となります。

5.(法令試験合格後)書類審査

6.許可取得

貸切バス事業の許可を取得したのみでは、事業を開始することができません。

※事業開始までの詳しい手続きは後述の許可取得後の手続きをご覧ください。

許可取得までの期間は?

運輸支局が申請書類を受理してから許可が下りるまでの標準的な期間は3か月(関東運輸局管内の場合)と定められていますが、提出の書類の修正・再提出に時間を要する場合や、役員法令試験に1回で合格できない場合は、許可が下りまでの期間が3か月以上になる場合が考えられます。

申請の準備の段階では、営業所・休憩睡眠施設・自動車車庫の立地調査や測量が必要になり、さらに、多くの書類を準備する必要があります。従って、許可を取得するためには、事前準備期間に1か月、審査期間に3か月の4か月は最低限必要な期間だと思われます。

一般貸切旅客自動車運送事業の許可要件(基準)は?

貸切バス事業の営業許可を取得し、その許可を維持するためには、以下の要件を満たしていなければなりません。

  1. 営業区域
  2. 営業所
  3. 自動車車庫
  4. 休憩、仮眠又は睡眠のための施設
  5. 事業用自動車(バス)
  6. 運転者
  7. 資金計画
  8. 管理運営体制
  9. 法令遵守体制
  10. 損害賠償能力
  11. 安全投資計画と事業収支見積書

以下で、より詳しく説明いたします。

1.営業区域

貸切バス事業の営業区域は、原則、営業所のある都道府県単位になります。東京都内に営業所がある貸切バス事業者は東京都が、横浜市内に営業所がある貸切バス事業者は神奈川県が営業区域になります。

ただし、都県の境界に接する市町村(東京都特別区又は政令指定都市に接する場合にあっては隣接する区)に営業所を置く場合は、山岳、河川、海峡等地形・地勢的要因に隔たりがなく、経済事情等により同一地域と認められる場合は、営業所のある都道府県に加えて、隣接する市町村(東京都特別区又は政令指定都市に接する場合にあっては隣接する区)を営業区域とすることができます。

2.営業所

営業所は、貸切バス事業を行うにあたり、運行管理・整備管理を行うなど実務上の拠点となる場所です。営業所は営業区域内にあることが求められ、複数の営業区域を有する場合は、それぞれの営業区域内に営業所があることが求められます。

土地・建物について3年以上の使用権限があること。ただし、賃貸借契約の期間が3年未満であっても、契約期間満了時に自動的に賃貸借契約が更新される場合は、使用権限があるとみなされます

  • 建築基準法、都市計画法、消防法、農地法等関係法令に抵触していないこと
  • 事業計画を的確に遂行するための規模があり、適切な運行管理が行える位置にあること

3.自動車車庫

  • 原則、営業所に併設されていること
  • 営業所に併設できない場合は、営業所から直線距離で2㎞の範囲内にあり、運行管理をはじめとする管理が十分可能な位置にあること
  • 営業所に配置する事業用自動車の全てを収容できること
  • 車両と自動車車庫の境界までの間隔が50㎝以上確保されていること
  • 車両と車両の間隔が50㎝以上確保されていること
  • 自動車車庫以外の用途に使用される部分と明確に区画されていること
  • 土地・建物について3年以上の使用権限があること。ただし、賃貸借契約の期間が3年未満であっても、契約期間満了時に自動的に賃貸借契約が更新される場合は、使用権限があるとみなされます
  • 建築基準法、都市計画法、消防法、農地法等関係法令に抵触していないこと
  • 事業用自動車が車庫の出入り支障がなく、車庫前面道路が車両制限令に抵触していないこと

以上が求められます。

前面道路とその道路を通行できる車両幅の関係で主要なものは次のとおりです。

1.市街地区域の道路の場合

(道路幅員-0.5) ÷ 2 = その道路を通行できる車両幅

2.市街地区域で駅前・繁華街・歩行者が多い道路の場合

(道路幅員-1.5) ÷ 2 = その道路を通行できる車両幅

3.市街地区域外の道路の場合

道路幅員 ÷ 2 = その道路を通行できる車両幅

  • 事業用自動車の点検・清掃・調整が実施できる充分な広さがあり、必要な点検等ができる測定用器具等が備えられていること

貸切バス事業の車庫に備え付ける測定用具等とは、以下の器具・工具です。

測定用器具 イ 物さし又は巻尺

ロ タイヤ・ゲージ

ハ タイヤ・デプス・ゲージ

ニ (蓄電池の充放電の測定具)

作業用器具・工具 イ ジャッキ又はリフト

ロ 注油器

ハ ホイール・ナット・レンチ

ニ 輪止め

ホ (タイヤの空気充てん具)

へ (グリース・ガン)

ト (点検灯)

チ (トルク・レンチ)

手工具 イ 両口スパナ

ロ ソケット・レンチ

ハ プラグ・レンチ ※ジーゼル自動車のみの車庫には不要

ニ モンキー・レンチ

ホ プライヤ

ヘ ペンチ

ト ねじ回し

チ (ハンド・ハンマ)

リ (点検用ハンマ)

4.休憩、仮眠又は睡眠のための施設

  • 原則、営業所又は自動車車庫に併設されていること
  • 営業所・自動車車庫に併設できない場合は、営業所及び自動車車庫のいずれからも直線距離で2㎞以内の範囲内であること
  • 土地・建物について3年以上の使用権限があること。ただし、賃貸借契約の期間が3年未満であっても、契約期間満了時に自動的に賃貸借契約が更新される場合は、使用権限があるとみなされます
  • 建築基準法、都市計画法、消防法、農地法等関係法令に抵触していないこと

5.事業用自動車(バス)

貸切バス事業で使用する事業用自動車は、乗車定員が11名以上の車両であることが求められています。また、車両の長さや旅客席数によって、大型車・中型車・小型車の3区分に分かれています。

大型車:車両の長さ9m以上、または旅客席数50人以上

中型車:大型車・小型車以外のもの

小型車:車両の長さが7m以下で、かつ旅客席数29人以下

  • 小型車・中型車だけを使用する場合は、営業区域ごとに3台以上の車両が必要です
  • 大型車だけを使用する場合は、営業区域ごとに5台以上の車両が必要です。
  • 貸切バス事業者が使用権限を有していること。リース車両の場合は、リース契約期間が概ね1年以上であることが求められます。

6.運転者

  • 二種免許を保有している運転者を車両台数以上確保していること。
  • 以下の運転者は、貸切バス事業の運転者に選任することはできません。
  1. 日日雇い入れられる方
  2. 二月以内の期間を定めて使用される方
  3. 試みの使用期間中の方(十四日を超えて引き続き使用されるに至った方を除く。)
  4. 14日未満の期間ごとに賃金の支払い(仮払い、前貸しその他の方法による金銭の授受であって実質的に賃金の支払いと認められる行為を含む。)を受ける方

7.管理運営体制

  • 役員のうち1名以上が貸切バス事業に専従すること。
  • 運行管理を担当する役員が定められているなど、運行管理の指揮命令系統が明確である
  • 安全管理規定を定めて、安全統括管理責任者を選任する計画があること
  • 営業所ごとに、配置する車両に対応する常勤の有資格の運行管理者をできること
  • 営業所ごとに、常勤の整備管理者の選任する計画があること
  • 自動車車庫を営業所に併設できない場合は、自動車車庫と営業所に連絡網が規定されているなど、常時密接な連絡をとれる体制が確立されていること
  • 事故防止等についての教育及び指導体制を整え、かつ、事故の処理及び自動車事故報告規則に基づく報告等の責任体制その他の緊急時の連絡体制及び協力体制について明確に整備されていること
  • 運行管理規定が定められていること
  • 利用者等からの苦情処理に関する体制が整備されていること

8.資金計画

貸切バス事業許可取得時に申請者の方が頭をかかえてしまうのが、この資金計画です。

所要資金の50%以上、かつ、事業開始当初に要する資金の100%以上の自己資金が確保されていなければなりません。この自己資金は申請日時点のみ要件を満たしているだけでは足りません。

申請日から許可取得までの間、資金計画を満たしていなければなりません。つまり、運輸局が審査期間中は、自己資金は『寝かす』ことになってしまいます。これは許認可要件上、止む得ないことです。

所要資金額 事業開始当初に要する資金
車両費 リース車両:リース料(1年分)

新たに車両購入:取得税・消費税を含んだ取得価額全額

自己所有:割賦残額などの未払い金

リース車両:リース料(6か月分)

割賦購入:頭金+割賦金(6か月分)

一括払い:取得税・消費税を含んだ取得価額全額

土地費 賃貸物件:敷金等+地代(1年分)

自己所有物件:取得価格全額/td>

賃貸物件:敷金等+地代(6か月分)

分割払いの自己所有物件:頭金+割賦金(6か月分)

一括払いの自己所有物件:取得価格全額

建物費 賃貸物件:敷金等+家賃(1年分)

自己所有物件:取得価格全額

賃貸物件:敷金等+家賃(6か月分)

分割払いの自己所有物件:頭金+割賦金(6か月分)

一括払いの自己所有物件:取得価格全額

機械器具及び什器備品費

(車庫に備え付ける工具、営業所の机等の購入費)

取得価額全額 取得価額全額

※所要資金額と同額になります

運転資金

(人件費、燃料油脂費、修繕費など)

2か月分 2か月分

※所要資金額と同額になります

保険料や各種税金

(自賠責保険料、任意保険料、自動車重量税、自動車税、自動車取得税、登録免許税)

自賠責保険料、任意保険料、自動車重量税、自動車税(1年分)

自動車取得税の全額

登録免許税(9万円)

自賠責保険料、任意保険料、自動車重量税、自動車税(1年分)

自動車取得税の全額

登録免許税(9万円)

※所要資金額と同額になります

創業費

(運輸開始までの従業員の給料、宣伝費、帳票類購入費、看板代、運転手適正診断受診料、バス協会入会金、制服日、応急手当用の薬品購入費、その他の雑費)

全額 全額

※所要資金額と同額になります

運輸局に対してどのようにして自己資金額のあることを立証するのでしょうか。立証方法は、銀行が発行する預金の残高証明書を用います。

自己資金は預貯金が原則ですが、預貯金以外の流動資産を含めることもできます。

どのような流動資産が自己資金に含められるかどうかは、運輸局に個別に判断することになりますので、流動資産を自己資金に含めて申請を検討されている方は、運輸局との事前調整が重要になってくるでしょう。

9.法令遵守体制

  • 申請者が法人である場合、その法人の代表権を有する常勤の役員(代表取締役)が一般貸切バス事業を適正に遂行するために必要な法令の知識を有していなければなりません。

この要件を満たしているかどうかを確認するために、申請書提出後に法令試験が実施されます。

法令試験について

この法令試験は原則毎月1回実施されています。実施日時や実施場所は、実施予定日の7日前までに、運輸局より通知されます。出題範囲は、以下の範囲です。

出典:平成25年10月31日付公示「一般貸切旅客自動車運送事業の許可等の申請に係る法令試験の実施について」

正誤式、語群選択式、記述式の設問が40問以内の範囲で出題されます。試験時に書籍等を持ち込むことはできますが、「自動車六法」、「旅客自動車運送事業等通達集」、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」、「運輸事業者における安全管理の進め方に関するガイドライン」「旅客自動車運送事業運輸規則第47条の7第1項の規定に基づき、旅客自動車運送事業者が公表すべき輸送の安全に係る事項(国土交通省告示第1089号)」の5つに限定されています。

役員法令試験は、正解率が90%以上で合格となり、不合格の場合は、1回に限り再試験を受けることができます。2回の試験で合格しないと、貸切バス事業の許可を取得することができないのです。

社会保険加入や役員の欠格要件

  • 社会保険に加入しているか又は加入する計画があることが求められます。

法人の役員が、以下の欠格事由に該当していないこと

一  許可を受けようとする者が一年以上の懲役又は禁錮の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過していない者であるとき。
二  許可を受けようとする者が一般旅客自動車運送事業又は特定旅客自動車運送事業の許可の取消しを受け、取消しの日から二年を経過していない者(当該許可を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しを受けた法人のその処分を受ける原因となった事項が発生した当時現にその法人の業務を執行する役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。第四号、第四十九条第二項第四号並びに第七十九条の四第一項第二号及び第四号において同じ。)として在任した者で当該取消しの日から二年を経過していないものを含む。)であるとき。
三  許可を受けようとする者が営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者又は成年被後見人である場合において、その法定代理人が前二号又は次号のいずれかに該当する者であるとき。
四  許可を受けようとする者が法人である場合において、その法人の役員が前三号のいずれかに該当する者であるとき。

法令遵守

申請者が法人である場合は、法人の業務を執行する常勤の役員が次のすべてに該当する等、法令順守の点で問題ないことも求められます。

一 道路運送法、貨物自動車運送事業法、タクシー業務適正化特別措置法及び特定地域及び準特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適性化及び活性化に関する特別措置法等の違反により申請日前3ヶ月間及び申請日以降に50日車以下の輸送施設の使用停止処分又は使用制限(禁止)の処分を受けた者(当該処分を受けた者が法人である場合における処分を受けた法人の処分を受ける原因となった事項が発生した当時現にその法人の業務を執行する常勤の役員として在任した者を含む。)ではないこと。
二 道路運送法、貨物自動車運送事業法、タクシー業務適正化特別措置法及び特定地域及び準特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適性化及び活性化に関する特別措置法等の違反により申請日前6ヶ月間及び申請日以降に50日車を超え190日車以下の輸送施設の使用停止処分又は使用制限(禁止)の処分を受けた者(当該処分を受けた者が法人である場合における処分を受けた法人の処分を受ける原因となった事項が発生した当時現にその法人の業務を執行する常勤の役員として在任した者を含む。)ではないこと。
三 道路運送法、貨物自動車運送事業法、タクシー業務適正化特別措置法及び特定地域及び準特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適性化及び活性化に関する特別措置法等の違反により申請日前1年間及び申請日以降に190日車を超える輸送施設の使用停止処分又は使用制限(禁止)の処分を受けた者(当該処分を受けた者が法人である場合における処分を受けた法人の処分を受ける原因となった事項が発生した当時現にその法人の業務を執行する常勤の役員として在任した者を含む。)ではないこと。
四 申請日前2年間に、道路運送法第40条の規定による許可の取消しの処分に係る行政手続法第15条の規定による通知があった日から当該処分をする日までの間に法第38条 第1項の規定に基づく一般貸切旅客自動車運送事業の廃止の届出をした者(当該事業の廃 止をした者が法人である場合における当該処分を行う原因となった事項が発生した当時現 にその法人の業務を執行する常勤の役員として在任した者を含む。)ではないこと。

10.損害賠償能力

  • 計画車両の全てが国土交通省告示に適合する任意保険に加入する計画があることが求められます。

国土交通省告示に定められている契約内容は対人無制限、対物200万円以上、免責額30万円以下であることが求められます。

11.安全投資計画と事業収支見積書

許可を受けようとする日を含む事業年度開始日から、最初の許可の有効期間満了日までの事業年度までの期間について、それぞれの事業年度ごとに、輸送の安全を確保しつつ事業を的確に遂行するために必要な投資が適切になされている計画となっていることが求められます。この計画のことを、安全投資計画と呼びます。

安全投資計画には、下記の10項目についての計画を記載します。

  • 更新までの期間における事業の展望
  • 更新までの期間に実施する事業及び安全投資の概要
  • 運転者、運行管理者、整備管理者の確保予定人数
  • 車両取得予定台数及び保有台数
  • 車両の点検及び整備に関する計画
  • ドライブレコーダーの導入計画
  • 初任運転者及び高齢運転者に対する適正診断の受診計画
  • 日本バス協会が実施する貸切バス事業者安全性評価認定申請計画
  • 認定事業者による運輸安全マネジメント評価受診計画
  • その他安全の確保に対する投資計画

また、策定した安全投資計画に従って貸切バス事業者が事業を遂行することについて経理的基礎が有していることが求められます。つまに、安全投資計画が絵に描いた餅ではなく、実効性が財務的に裏付けされていることまで求められています。

事業収支見積書には、下記の金額を記載します。

  • 営業収益
  • 運転者、運行管理者、整備管理者の人件費
  • リース料、減価償却費、修繕費、ドライブレコーダー導入費用などの車両に関する費用
  • 運転者の適正診断受診に関する費用
  • 貸切バス事業者安全性評価認定申請に関する費用
  • 運輸安全マネジメント評価受診に関する費用
  • その他安全確保に対する投資費用
  • 貸切バス適正化センターへ納付する負担金の額
  • 営業外収益
  • 営業外費用
  • 他事業からの繰入

事業収支見積書と安全投資計画は整合性がとれており、見積書に記載した単価については、所要の単価を下回っていないことが求められております。

さらに、事業収支見積書について計画期間中毎年連続赤字であることは認められず、さらに、許可を申請する年の直近1事業年度が、申請会社の財務状況が債務超過でないこともあわせて求められます。

必要書類について

貸切バス事業の許可要件の調整が完了したら、必要書類を準備して申請の準備を行いましょう。既に設立している法人で申請を行う場合は、以下の書類が必要です。

経営許可申請書の鑑(かがみ)
事業計画 ※申請書の別紙
所要資金及び事業開始に要する資金の内訳
車両費・土地費・建物費・機械器具及び什器備品費の明細
車両明細一覧表
事業用自動車の使用権限を証する書面
・自己所有:車検証の写し、残債がある場合は支払いについての支払明細書
・リース:車検証の写し、リース契約書
・購入:車検証の写し、売買契約書の写し、分割払いの場合は割賦支払明細書
運転資金・保険料・その他創業費等の明細
残高証明書の原本
休憩睡眠施設の概要を記載した書面
営業所、自動車車庫、休憩睡眠施設の案内図、平面求積図、配置図
営業所、自動車車庫、休憩睡眠施設の使用権限を証する書面
・自己所有:不動産登記簿謄本
・賃貸物件:賃貸借契約書の写し
建築基準法、都市計画法、消防法、農地法等関係法令に抵触していない旨の宣誓書
車庫前前面道路の道路幅員証明書
定款
履歴事項全部証明書(登記簿謄本)
直近の事業年度の貸借対照表
役員名簿
役員の履歴書
申請者・常勤役員の欠格事由に該当しない旨、行政処分を受けていない旨の宣誓書
管理運営体制の組織図
安全統括管理者の就任承諾書
運行管理者資格者証
運行管理者の就任承諾書
整備管理者の資格者証又管理者手帳(資格要件が実務経験の場合は、実務経験証明書と選任前研修修了証明書の写し)
整備管理者の就任承諾書
運転者予定名簿
運転免許証の写し
運転者の就任承諾書
法令の基準に適合する任意保険や共済に加入する旨の宣誓書
(健康保険・厚生年金保険)新規適用届出の写し、労災保険・保険関係成立届出の写し(許可取得後に社会保険へ加入する場合は、宣誓書)
安全投資計画
整備サイクル表
事業収支見積書
健康診断費用の見積書
車両のリース契約書(リース契約の内容によって、車両整備費用の見積書が別途必要)
その他安全の確保のための投資費用が記載されている見積書
直近1事業年度分の貸借対照表と損益計算書

※上記の書類は最低限の提出書類であり、事業計画の内容により追加書類の提出が求められる場合があります。

許可取得後、営業開始までの手続きは?

運輸局の審査を経て、一般貸切旅客自動車運送事業の許可証を受領しただけでは、お客様を乗せて旅客運送事業を行うことはできません。

許可取得後に運輸支局等の行政機関へ届出を行うことや、事業施設の整備、帳票類の整備、事業用ナンバー(いわゆる緑ナンバー)の取得等の手続きを経て、事業を開始することができるのです。

許可書受領から運輸開始までの手続き

運輸局関係での手続き 社内での運行準備
1.許可証受領

2.登録免許税(9万円)の納付

 

 

 

 

3.運賃届出

4.約款の認可申請(一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款を適用する場合は不要)

5.安全統括管理者選任届の提出

6.安全管理規定設定届の提出

7.運行管理者・整備管理者選任届の提出

 

 

8.事業用自動車連絡書の取得

9.事業用ナンバーの取得

 

運輸開始(許可取得後から6か月以内)

10.運輸開始届出の提出(運輸開始後速やかに)

・営業所、自動車車庫、休憩睡眠施設の整備

・事業用車両の確保

・点呼記録簿などの帳票類の整備

・運賃料金、運送約款、看板の掲示

・安全管理規定、運行管理規定、整備管理規定の整備

・就業規則、36協定の作成・届出

・労働保険、社会保険の加入手続き

・運転者適正診断の受診

・健康診断の受診

・新任運転者への指導教育の実施

 

 

 

 

 

・任意保険への加入

許可取得から運輸開始までの期間は?

運輸開始は、一般貸切旅客自動車運送事業の許可取得後から6か月以内に行わなければなりません。

許可取得後も様々な運輸局への手続きや社内準備を行わなければなりませんので、運輸局が審査を行っている段階から許可後の運輸開始に向けて、徐々に準備を進めておくとスムーズに運輸開始を行うことができるでしょう。

運輸を開始したら運輸開始届を提出

貸切バス事業の運輸開始を行ったら、運輸開始後速やかに運輸開始届を提出します。提出先は、営業所を管轄する運輸支局です。

運輸開始届には、許可取得後に社内での運行準備を行った際の裏付け書類の提出が求められます。具体的には、次の書類です(関東運輸局管内の貸切バス事業者の場合)。

事業用自動車の車検証 ※写し
自動車任意保険証書 ※写し
営業所、自動車車庫、車両の写真
健康保険・厚生年金保険 新規適用届 ※写し
労働保険 保険関係成立届 ※写し
雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(事業主通知用)※写し
又は労働契約書 ※写し(運転者、運行管理者)

一般貸切旅客自動車運送事業者の事業報告義務

貸切バス事業者は、運輸開始後、毎年を定められた時期に事業報告書と輸送実績報告書の2つの報告書を提出する義務が課されています。

これらの報告書の提出を怠った場合や虚偽の報告を行った場合は、道路運送法違反により100万円の罰金が科されます。

さらに、報告書を所定の期限まで提出しなかったり、虚偽の内容を記載した報告書を提出したり、報告書に記載された内容に法令違反の疑いがある貸切バス事業者は、運輸局の監査対象事業者になってしまいます。

1.事業報告書

貸切バス事業者は、毎事業年度の経過後100日以内に、その事業年度に関する事業報告書を所轄の運輸支局へ提出する必要があります

。提出書類は、事業概況報告書、一般貸切旅客自動車運送事業損益明細表、一般貸切旅客自動車運送事業人件費明細表、損益計算書、貸借対照表の5種類です。損益明細書と貸借対照表は、様式は特に決まっておりませんので、税務署に提出した自社の様式のものを提出すれば足ります。

2.輸送実績報告書

貸切バス事業者は、輸送実績報告書も提出する必要があります。輸送実績報告書は、毎年4月1日から3月31日までの期間に係る事業用車両数、従業員数、輸送実績、事故件数を毎年5月31日までに管轄の運輸支局へ提出します。

事業報告書・事業実績報告書を提出しないと監査対象に

2つの報告書を所定の期限まで提出しなかったり、虚偽の内容を記載した報告書を提出したり、報告書に記載された内容に法令違反の疑いがある貸切バス事業者は、運輸局の監査対象事業者になってしまいます。ですので、正しい報告書を提出期限までに提出しましょう。

また、報告書未提出とは別の理由で運輸局の監査が行われた場合、報告書の未提出が監査で指摘されてしまうと、報告義務違反として行政処分を受けることになってしまいます。

自動車事故の報告

貸切バス事業者は、自動車事故報告規則に定める事故があった場合、事故発生から30日以内に、自動車事故報告書を提出しなければなりません。

この事故報告書の提出窓口は、事故を起こした車両の試用の本拠の位置を管轄する運輸支局となります。

事故報告が必要な事故の種類
1 自動車が転覆し、転落し、火災(積載物品の火災を含む。) を起こし、又は鉄道車両(軌道車両を含む。)と衝突し、若しくは接触したもの
2 10台以上の自動車の衝突又は接触を生じたもの
3 死者又は重傷者を生じたもの
4 10人以上の負傷者を生じたもの
5 自動車に積載された危険物等の全部若しくは一部が飛散し、又は漏えいしたもの
6 自動車に積載されたコンテナが落下したもの
7 操縦装置又は乗降口の扉を開閉する操作装置の不適切な操作により、旅客に自動車損害賠償保障法施行令第5条第4に掲げる傷害が生じたもの
8 酒気帯び運転、無免許運転、大型自動車等無資格運転又は麻薬等運転を伴うもの
9 運転者の疾病により、事業用自動車の運転を継続することができなくなったもの
10 救護義務違反があったもの
11 自動車の装置の故障により、自動車が運行できなくなったもの
12 車輪の脱落、被牽引自動車の分離を生じたもの(故障によるものに限る。)
13 橋脚、架線その他の鉄道施設を損傷し、三時間以上本線において鉄道車両((軌道車両を含む。)の運転を休止させたもの
14 高速自動車国道又は自動車専用道路において、3時間以上自動車の通行を禁止させたもの
15 1から14までに掲げるもののほか、自動車事故の発生の防止を図るために国土交通大臣が特に必要と認めて報告を指示したもの

自動車事故の速報

速報対象となる重大事故が発生した場合には、事故発生から24時間以内において可能な限り速やかに管轄の運輸支局へ速報しなければなりません。

なお、事故に関して、報道機関による報道又はそのための取材があった場合及び社会的影響が大きいと認められる場合については、速報対象の事故になっていない場合でも、速報するよう努めなければならないこととされています。

速報対象となる重大事故
1 自動車が転覆し、転落し、火災(積載物品の火災を含む。)を起こし、又は鉄道車両(軌道車両を含む。)と衝突し、若しくは接触したもの(旅客自動車運送事業者が使用する自動車が引き起こしたものに限る。)
2 1人以上の死者を生じたもの
3 5人以上の重傷者を生じたもの
4 旅客に1人以上の重傷者を生じたもの
5 10人以上の負傷者を生じたもの
6 自動車に積載された危険物等の全部若しくは一部が飛散し、又は漏えいしたもの(自動車が転覆し、転落し、火災を起こし、又は鉄道車両、自動車その他の物件と衝突し、若しくは接触したことにより生じたものに限る。)
7 酒気帯び運転を伴うもの
8 脳疾患、心臓疾患及び意識喪失に起因すると思われる事故が発生した場合
9 前各号に掲げるもののほか、自動車事故の発生の防止を図るために国土交通大臣が特に必要と認めて報告を指示したもの

運輸開始後の変更手続き

貸切バス事業の運輸開始後に、運行管理者や整備管理者を変更した場合や、営業所の移転や車庫の増設、バスの増車などの事業計画の変更を行う場合は、運輸局への手続きが必要になります。

変更手続きによって、事前手続きが必要なものと事後手続きが必要なものに分かれています。

当法人にご相談頂く主要な変更手続きを、手続きの時期に分類すると次のようになります。

提出時期 認可/届出 変更内容
事前 認可 営業区域の変更

営業所の新設、位置の変更

車庫の位置、収容能力の変更

事業の譲渡及び譲受

届出 事業用自動車の増車・減車

運賃・料金

事後 届出 主たる事務所の名称、位置の変更

営業所の名称変更

休憩仮眠睡眠施設の位置、規模の変更

役員の変更

事業の廃止

安全統括管理者の選任、解任

運行管理者の選任、解任

整備管理者の選任、解任

※事前手続きのうち、認可申請が必要なものは、審査期間として2か月を要する手続きのため、事業計画変更認可申請書を提出後、すぐに変更が行えるものではありません。

また、使用するバスの増車・減車の申請は、変更予定日の7日前までに営業所を管轄する運輸支局へ事業計画の変更届出書を提出する必要があります。

行政書士に依頼する場合の費用(目安)

行政書士法人シグマへ貸切バス事業に関する許認可法務をご依頼頂いた場合の費用は以下のとおりです。

業務 報酬額
(税別・実費別)
登録免許税 期間目安
新規許可申請サポート
(経営許可申請)
60万円~ 9万円 5か月~
営業区域変更・
営業所新設申請サポート
(事業計画変更認可申請)
45万円~ 3万円

※同一運輸局管内での営業区域拡大の場合は非課税

4か月~
更新許可申請サポート 50万円~ 0円
運行管理者・整備管理者
変更手続きサポート
3万円~ 2週間~
事業報告書の
作成・提出代行
4万円~ 3週間~
事業実績報告書の
作成・提出代行
3万円~ 1か月~
法令遵守状況チェック
(顧問業務)※
10万円~
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飲食店を営業するには飲食店営業許可が必要なのはもちろんですが、深夜0時を超えて営業する場合には飲食店営業許可に加えて所轄警察へ深夜営業の届出をしなければいけないことがあります。

この届出は、正式には「深夜における酒類提供飲食店営業営業開始届出」と言います。長いのでこのページでは「深夜酒類営業の届出」と呼びます。

なお、飲食店営業許可の手続きについては、「飲食店を開業するために必要な許可ってどんなもの?」で詳しく説明しています。

こんな飲食店は警察に深夜酒類営業の届出が必要です。

深夜酒類営業の届出が必要な飲食店は、警察によれば「バー、酒場その他客に酒類を提供して営む営業(営業の常態として、通常主食と認められる食事を提供して営むものを除く。)」で、かつ深夜0時を過ぎて営業する飲食店です。

ちょっと古臭い言い回しですが、わかりやすく言えば、お酒がメインのお店で深夜0時を過ぎて営業するときには届出が必要ということです。

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なかなかピンと来ないと思いますのでもう少し具体的に言うと、バー(Bar)や居酒屋といった業態はお酒がメインと言えますが、ラーメン屋や牛丼屋であれば通常は食事がメインと言えるでしょう。

届出の要否の判断は要確認

ただし、米、パン、麺、お好み焼きなどの「通常主食と認められる食事」を提供していれば届出が不要というわけでは無いことにも注意が必要です。

そうすると、さきほど例に挙げたよな業態であればともかく、「寿司屋は食事がメインと言えるのか?」「ファミレスでお酒を出してる店はどうなんだろうか?」といった疑問が生じるかもしれません。

実はここは非常に微妙な部分で、明確な線引きの基準があるわけではありませんので、最終的には所轄の警察署の判断になってきます。

深夜酒類営業の届出が必要かどうか微妙なケースでは、事前にお店の所在地を管轄する警察署の生活安全課に問い合わせをするのが確実です。

深夜酒類営業を始めるときの注意点

深夜酒類営業の届出が必要だとして、どんな場合でも深夜酒類営業をしてよいのか、深夜営業をするときに守らなければいけないルールにはどのようなものがあるのかなど、ご心配な点があるかもしれません。

それらの点について、

  1. 物件選び(立地)
  2. 開店準備(内装)
  3. 営業開始後(接待、遊興、従業者名簿など)

の順に説明していきます。

なお、これから説明する注意点の中には、0時以降に営業する全ての飲食店に当てはまるものと、深夜酒類営業をする場合のみ当てはまるものがありますので、各注意点の始めにどちらか明記します。

立地

※深夜酒類営業をする飲食店のみに当てはまります。

飲食店を開店して深夜酒類営業をしたくて物件を探すときには、必ず物件所在地の「用途地域」を確認しましょう。

用途地域と言っても普段意識することはあまり無いかもしれませんが、国が「ここは住居地域」、「ここは商業地域」、「ここは工業地域」と土地の用途を定めています。

用途地域によっては深夜酒類営業ができないことがありますので、そのような用途地域の物件を借りてしまうと、その物件ではどう頑張っても深夜酒類営業ができないという事態になってしまいます。この確認はとても大切です。

確認しましょう、と言ってもどうやって確認すればよいかわからないかもしれませんが、一番簡単なのは不動産屋さんに聞いてみることです。

不動産屋さんに聞くときは、「ここはバーの営業ができますか?」という聞き方だと、前の店舗が届出をせずに違法営業をしていたような場合に、用途地域を確認せずに「前もバーだったから大丈夫ですよ。」という回答を受けてしまうこともあるので、「ここの用途地域は何ですか?」と聞くことをオススメします。

都市計画図の確認

自分で調べるときには都市計画図という地図を見ると確認することができます。

といっても大袈裟な話ではなく、最近では多くの自治体がインターネットでこの都市計画図を公開していますので、「◯◯区 都市計画図」といったキーワードでインターネット検索をすれば見つけられることも多いです。

もし自治体がインターネットで都市計画図を公開していない場合には、自治体の都市計画課などで数百円の手数料で地図を発行してもらえます。

用途地域の何を確認するか

さて、用途地域がわかったところで、「何を確認しなければならないか」ですが、非常に大雑把に言えば用途地域に「住居」という言葉が入っていると深夜酒類営業はできません。

もう少し正確に言うと、例えば東京都では以下の用途地域では深夜酒類営業はできないとされています。

  • 第一種低層住居専用地
  • 第二種低層住居専用地域
  • 第一種中高層住居専用地域
  • 第二種中高層住居専用地域
  • 第一種住居地域
  • 第二種住居地域および準住居地域

言い方を変えるとこれ以外であれば深夜酒類営業ができますので、「商業地域」や「準商業地域」はもちろんのこと「工業地域」などでもOKということになります。

もう少しだけ細かい話をすると、お店の一部でも、営業できない用途地域にかかっていると深夜酒類営業はできませんので、建物が複数の用途地域にまたがって建っているような物件は特に注意してください。

店舗の内装

※0時以降営業をする全ての飲食店に当てはまります。

物件が決まって内装工事をするときに飲食店営業許可が取れるようにするというのはもちろんですが、深夜酒類営業をするときに注意が必要なルールは2つあります。

  • 客室の内部に見通しを妨げる設備を設けてはいけない
  • 客室が複数のときの客室の床面積は9.5平方メートル以上でなければいけない

これらのルールは、「飲食店に狭い個室があるといかがわしい行為が行われる可能性があるからダメだよ」ということに併せて、見通しを妨げるもので実質的に個室状態を作り出せないようにするというものです。

2つのルールをパッと見た感じでは、それほど問題が無いように思えるかもしれません。しかし、実際にはこの2つのルールが相まって、深夜酒類営業の障害になることがありますので詳しく解説します。

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客室のどこからでも、その客室の全てが見えないといけない

まずひとつ目のルールについて説明しますと、これは言い換えると、「客室のどこからでも、その客室の全てが見えないといけない」ということです。

ただし、ここで言う「見通しを妨げる」という言葉の意味は、私たちが普段使っている意味とは違っていて、壁や柱だけでなく、1メートル以上の高さの観葉植物や格子状の仕切りなどを含みます。

観葉植物や格子状の仕切りであれば反対側も見えますし、「見通しを妨げる」とは思えないかもしれませんが、警察の基準ではこのようになっていますので、壁と同様に考えます。

そして「見通しを妨げる設備」が客室内にあってはいけないので、「見通しを妨げる設備」とみなされるものがある場合には、そこで客室を分けなければなりません。そうするとふたつ目のルールに引っ掛かる可能性が出てくるというわけです。

個室を設けるときには広さが9.5平方メートル以上

もう少し詳しく説明しますと、ふたつ目の床面積についてのルールは、主に小さな個室やフロアが分かれている店舗などを想定しています。なのでお店に個室を設けるときには広さが9.5平方メートル以上無ければなりません。

さらに、ひとつ目のルールとの関係で考えると、客室に「見通しを妨げる設備」があると、法律上は部屋が分かれることになるため、本来は客室が1室なので床面積の制限が無かったはずが、9.5平方メートルの制限がかかってきてしまうということです。

一般的な感覚からするとおかしな話と感じますが、警察はこのようなルールで運用しています。

店舗の内装設計をする際には、上記のルールを守れるようにしなければ、深夜酒類営業ができなくなってしまいますので注意しましょう。

接待は禁止

※全ての飲食店に当てはまります。

深夜酒類営業に限らず、飲食店で「接待」をする場合には、風俗営業許可が必要なので、許可を取らずに飲食店で「接待」をしてしまうと、風営法違反で摘発されてしまいます。

違法行為に軽重をつけるのは適切ではないかもしれませんが、風俗営業許可を取らずに「接待」をしていると、無許可の風俗営業として逮捕される可能性も高いため、深夜酒類営業の注意点の中でも最も注意が必要と言えます。

こう書くと、「接待って普通に会社でやってるけどダメなの?」という疑問が生じると思いますが、実はここで言う「接待」というのは、風営法の用語であって、一般的に使う接待とは意味が違います。

風営法上の「接待」について

では、どんなものが風営法で言うところの「接待」にあたるかというと、また耳慣れない言い回しの言葉が出てきますが、「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」を言います。

抽象的でよくわからないと思いますので、以下に具体例を挙げます。

  • 特定のお客の席について継続して話をしたりお酌をする行為
  • 特定のお客に歌や踊りを聞かせたり見せたりする行為
  • 特定のお客に歌を歌うよう勧めたり、歌ってるときに手拍子や楽器で盛り上げるような行為
  • お店の人がお客と一緒にゲームや競技をする行為
  • お客と身体を密着させたりする行為

上記のような行為は「接待」とされるため、風俗営業許可を取らずに飲食店ですることはできません。しかし、元々が抽象的に決められていますので、実際には警察が「接待」と思えば「接待」と言えるような状況です。

また、これらに注意が必要なのはガールズバーやスナックだけかと思うかもしれませんが、実はダーツバーで店員さんがお客さんと一緒にダーツをするのも「接待」ですし、カジノバーでディーラーがお客さんとゲームをするのも「接待」にあたります。この辺り見落としている方も多いので、充分に注意しましょう。

深夜遊興も禁止

※深夜酒類営業をする飲食店のみに当てはまります。

深夜酒類営業をする飲食店は、当然0時を過ぎて営業するわけですが、0時以降に特有のルールとして、「0時を過ぎたらお客に遊興させてはいけない」というものがあります。

ここで言う「遊興させる」とは、お店側の行為によってお客に遊興させることを言います。例によって抽象的なので、以下に具体例を挙げます。

  • お店にいる不特定のお客さんに歌、ダンス、ショウ、演芸、映画その他の興行等を見せる行為
  • 生バンドの演奏等をお客さんに聞かせる行為
  • のど自慢大会等お客さんの参加する遊戯、ゲーム、競技等を行わせる行為
  • 舞台装置を設けて不特定のお客さんにカラオケをさせる行為
  • 不特定のお客さんにカラオケを歌うことを勧める行為
  • 不特定のお客さんの歌をほめはやす行為

このような行為は「遊興させる」ということになりますが、例えばカラオケであっても、お客さんが歌いたいと言ったときにお客さんが勝手に歌ったり、歌いたい曲を入力してマイクを手渡したり、お客さんがお客さん同士でダーツをする、といった行為は「遊興させる」ということにはあたりません。

また、ここで気をつけたいのは、「深夜に不特定のお客さんにカラオケを歌うことを勧めちゃいけないのか」と思って「特定のお客さんにカラオケを歌うこと」を勧めてしまうと今度は「接待」にあたってしまったりするということです。

「接待」と「0時以降に遊興させない」という2点をしっかり守らなければいけません。

風俗営業と深夜酒類営業は同じ店ではできない

ここで見たような「接待禁止」と「深夜遊興禁止」というルールを考えると、自然と出てくるアイデアが、0時までは風俗営業(風俗営業は原則として0時までしか営業ができない。一部地域では午前1時まで。)をして、0時を過ぎたら深夜酒類営業をすればいいのではないかというものでしょう。

結論から言えばこれは認められません。

もちろん理論上はこのような営業形態を採ることも可能ではありますが、それを現実的に厳守できるとは警察は考えません。つまり、ひとつの店では、風俗営業か深夜酒類営業のどちらかひとつしかできないということになります。

18歳未満の人について

※22時以降にお酒を出す全ての飲食店に当てはまります。

22時以降にお酒を出す飲食店では、22時以降に18歳未満の人に接客させたり、保護者の同伴しない18歳未満の人をお客として立ち入らせてはいけません。

従業者名簿

※深夜酒類営業をする飲食店のみに当てはまります。

深夜酒類営業をする場合には、法律で決められた事項が記載された従業者名簿を、本人確認書類とともに備え付けなければいけません。

本人確認書類は、日本人であれば、

  • 生年月日と本籍地の都道府県名が記載された住民票記載事項証明書
  • パスポート
  • 生年月日および本籍地都道府県名が記載された観光庁発行の書類その他これに類するもの

です。

「本籍地」が記載されたものではなく、「本籍地の都道府県名」が記載されたものとなっているのは、個人情報保護の観点から、従業者名簿に本籍地自体の記載は求めないとされたものの、本人確認書類で本籍地の都道府県名は確認できなければいけないというルールになったためです。

この理由から、「住民票」ではなく、「生年月日と本籍地の都道府県名が記載された住民票記載事項証明書」が本人確認書類とされています。

なお、本人が本籍地の情報を提供することに同意しているのであれば本籍地の入った住民票で原則OKですが、警察署によっては取扱いが異なることもありますので、届出の際などに一言確認しておくと間違いありません。

この際、住民票などは、必ずマイナンバーの記載の無いものを預かるようにしないといけません。

また、従業者が外国人の場合の本人確認書類は、

  • 在留カード
  • パスポート、難民旅行証明書等

です。

なお、資格外活動の許可を得ている人は旅券、資格外活動許可書、就労資格証明書で、特別永住者の場合には特別永住者証明書等で本人確認を行います。

従業者名簿はきちんと管理できていないお店も多く、何かあったときに必ず警察官が確認するものですので、面倒くさがらずにしっかりと管理しておきましょう。

参考までに神奈川県警の作成した従業者名簿の様式を紹介します。日本全国で同様の内容のもので問題ありません。

風営法従業者名簿(新)_ページ_1

ゲームセンターとの関係

※全ての飲食店に当てはまります。

本題とは少し話が逸れるようですが、ゲームセンターというのは風俗営業許可が必要な営業のひとつで、警察の許可を得なければ営業することができません。

これが飲食店との関係で問題となるのは、飲食店にゲーム機やデジタルダーツ機を設置してお客がそれで遊ぶようなときです。

このようなときもお店にゲームを置いて遊ばせていますので、ゲームセンターの許可を取らないといけないように思えますが、広い飲食店の片隅にゲーム機が1台だけ置いてあるようなときでもゲームセンターと同様に許可が必要というのも厳しすぎるような気もしますよね。

10%ルール

これについて警察はこんなことを言っています。

「ゲーム機設置部分を含む店舗の1フロアの客の用に供される部分の床面積に対して客の遊技の用に供される部分の床面積が占める割合が10パーセントを超えない場合は、当面問題を生じないかどうかの推移を見守ることとし、風俗営業の許可を要しない扱いとする。」

これはよく10%ルールと呼ばれたりしますが、相変わらずわかりにくいですね。

簡単に言ってしまうと、「ゲームのための面積が、お客が使う部分の面積の10パーセント以内であればゲームセンターの許可は不要」ということです。

このゲームのための面積というのは、ゲーム機そのものの面積だけでなく、遊んでいる人が占めるスペースも含みます。

ダーツバーと営業許可

10%ルールが問題になることが多いのがダーツバーです。ダーツバーではなくても、それほどスペースを取らず、人気もあるデジタルダーツ機をお店に置きたいという飲食店オーナーさんも多いのでは無いでしょうか。

現在ダーツバーで主に遊ばれているデジタルダーツ機は、法律上はゲーム機とされますので、飲食店にデジタルダーツ機を設置するときには10%ルールを守らなければ、ゲームセンターの営業許可を取らなければならないということになります。

ここで注意しなければならないのは、デジタルダーツ機の設置面積は本体だけでなく、スローラインまでの面積で計算するということです。

これで計算すると、機種にもよりますが、設置面積は大体1.8~2.2平方メートル程度になります。

つまり、デジタルダーツ機1台につき、キッチンやレジの内側といった従業者が使う場所やトイレなどを除いた部分の面積が20平方メートル程度は必要になります。

これはやや広めのバーでも2台程度が限界という基準なので、けっこう厳しいです。

もちろん、ゲームセンターの営業許可を取ってデジタルダーツ機をたくさん置くという選択肢もありますが、その場合には営業時間が0時まで(一部大繁華街では1時まで)に制限されますので、その点に注意が必要です。

ゲーム機と景品

デジタルダーツ機を含むゲーム機でゲームをして、ゲームの結果に応じて景品を提供することは禁止されています。

ということはデジタルダーツ機のあるお店でダーツのハウストーナメントをして商品を出すと風営法違反になってしまいます。

懲役刑もあり得る違反なので、ハウストーナメントを開催するときには気をつけましょう。

客引きの禁止

※0時以降営業をする全ての飲食店に当てはまります。

特定の人に対して、お店の客とするために客引きをしてはいけませんし、客引きにあたらないとしても、公共の場所で立ちふさがったり、つきまとったりしてはいけません。

客引きが禁止されているのはキャバクラや性風俗店だけと思っている人も多いですが、実は居酒屋はもちろんですが、0時以降に営業する飲食店は全て客引き禁止です。

深夜酒類営業の届出の手続きの流れ

さて、ここまで深夜酒類営業の届出にあたって注意しなければいけない点について説明してきましたが、次に実際に警察に届出をする流れをご案内します。

まずは、深夜酒類営業の届出をする前に、飲食店営業許可を取得します。

飲食店営業許可が取れてから、警察に「この飲食店は深夜酒類営業をしますよ。」という届出を警察にするというのがおおまかな流れです。

だからといって、深夜酒類営業の届出のことは全く考えずに、まずは飲食店営業許可を取ればいいというわけではありません。

ここまで紹介してきたような注意点の多くは、飲食店営業許可を取得する時点で注意してクリアしておかなければならないものですので、飲食店営業許可を取る段階、もっと言えば物件を選ぶ段階から、深夜酒類営業の届出のことを考えておかなければなりません。

物件を選ぶ段階で用途地域を確認しておくことはもちろんですが、ここまで紹介してきたような注意点について心配な点があれば、内装工事を始める前に管轄警察署の生活安全課に、内装の計画がわかるような図面を持って相談に行きましょう。

また、警察署に届出をした日から深夜に営業してよいわけではなく、届出をした日の10日後から深夜の営業が可能になりますので、オープン予定日の少なくとも10日前には届出をしなければ行かないという点にも注意が必要です。

さらに、次に紹介するように、警察署ごとに必要となる書類が異なる場合もあるので、事前に警察署に確認しておくと間違いありません。

深夜酒類営業の届出の必要書類

深夜酒類営業の届出に必要な書類は以下のとおりです。都道府県や警察署によってはこれ以外の書類が必要になる場合もありますので、事前に警察署に確認してください。

深夜酒類営業許可と警察署

取扱いが警察署によって異なるものについては※マークをつけてあります。

1.深夜における酒類提供飲食店営業営業開始届出書

飲食店の店名や所在地、飲食店が入っている物件の構造、客室の数や面積、照明設備、音響設備、防音設備について書く書類です。

2.営業の方法

営業時間、飲食物やお酒の提供方法、お客にさせる遊興の内容などを記入する書類です。

3.飲食店営業許可証

保健所から交付される、飲食店の営業許可証です。

警察署によっては、飲食店営業許可の申請書の副本(保健所の受理印のあるもの)や保健所の発行した受理証明書で届出を受理し、許可証発行後に差し替えるという取扱いを認めてくれるところもあります。

この場合には深夜営業開始までの日数を大幅に短縮できますので、オープン予定日までに余裕が無い場合には警察署に確認してみましょう。

4.店舗図面

以下のような店舗の図面が必要です。

  • お店の平面図(イス、テーブル、厨房器具などの備品が書き込まれたもの)
  • 客室求積図(客室部分の面積がわかるもの)
  • 営業所求積図(営業所の面積がわかるもの)
  • 照明や音響の設備の配置がわかる図面

5.住民票

飲食店営業許可の申請者の本籍地入りの住民票が必要です。マイナンバーの入っているものは受け取ってもらえませんので、マイナンバーの記載の無いものを用意します。

飲食店営業許可の申請者が法人(株式会社、合同会社など)のときには、法人の役員(代表取締役、取締役、監査役、会計参与)全員の住民票が必要です。

6.登記事項証明書と定款

飲食店営業許可の申請者が法人(株式会社、合同会社など)のときには、登記事項証明書と定款が必要です。

登記事項証明書は最寄りの法務局で、「履歴事項全部証明書」を取得します。

定款というのは法人運営のルールが書いてあるもので、法人を作ったときに必ず作るものですので、心当たりの無いかたは法人を作ったときの書類の中を探してみてください。

定款の最後に、「上記は当会社の現行定款に相違ありません。」という文言、日付、法人名、代表者氏名を記載して、代表印で全ページに契印をしたうえで押印します。

7.メニューのコピー

お店のメニューができていれば、そのコピーを提出します。まだメニューができていなければ出さなくても問題ありません。

8.物件の賃貸借契約書のコピー(※)

警察署によっては物件の賃貸借契約書のコピーを提出します。

9.都市計画図(※)

用途地域のわかる都市計画図を提出することもあります。警察署によってはインターネットの地図を印刷したものではダメで、都市計画課で発行したものでなければいけないこともありますので注意が必要です。

10.深夜営業騒音指導結果報告書(※)

主に埼玉県では消防署の発行する深夜営業騒音指導結果報告書が必要になります。

書類の提出方法は?

書類は店舗の所在地を管轄する警察署の生活安全課に提出します。

郵送やインターネットを使用した方法では提出できませんので、必ず警察署に直接提出しなければなりません。

なお、届出にあたって手数料はかかりません。

罰則

深夜酒類営業の届出に関する罰則は以下のとおりです。

特に「接待」をしているとみなされた場合など、無許可の風俗営業として摘発されるときは、店舗に踏み込まれてそのまま逮捕といったケースも多いうえに、罰金刑を課され前科がついてしまうことも少なくありません。十分に注意が必要です。

2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金

無許可の風俗営業など

1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金

承認を受けない構造変更、18歳未満の接待、未成年への酒タバコの提供等、深夜営業禁止地域での深夜営業など

6ヶ月以下の懲役もしくは100万円以下の罰金

ゲームへの景品提供、客引きなど

100万円以下の罰金

従業者名簿の備え付け義務違反、従業者名簿の不備など

50万円以下の罰金

虚偽の申請書や添付書類の提出、無届出での深夜酒類提供飲食店営業など

行政書士に要件確認や手続きを依頼するとき

ここまではご自身で届出をする場合を中心にお話してきましたが、店舗の準備等で忙しく、行政書士に手続きを任せたいという方のために、深夜酒類営業の手続き全般を依頼する場合の流れや費用について、わかりやすくご説明します。

なお、当法人には、

  • 開業準備で忙しく手続きを任せてしまいたい
  • 自分で届出をしようと何度も警察に行ったが、書類が揃わずこれ以上自分ではできないから任せたい
  • 自分で届出をするとオープン予定日に間に合いそうもないので依頼したい
  • 図面の作成だけを依頼したい

といった理由から、開業予定者の方より多くのご依頼をいただいています。

行政書士に依頼する場合の流れ

当法人に深夜酒類営業の届出手続きをご依頼いただいた場合の基本的な流れは以下のとおりです。

  1. ご相談(お電話、メールともに初回無料です。)
  2. 開店予定の店舗等での打ち合わせ
  3. 正式依頼および費用のご入金
  4. 必要書類の収集・作成
  5. 警察署への書類提出
  6. 書類提出10日後より深夜営業開始

この中でオーナー様にご協力いただくのは、2の打ち合わせ、3の費用ご入金、4の必要書類の収集のみです。その他の警察署との事前調整や書類の作成、提出は全て行政書士が行います。

ただし、警察署によっては、営業者本人が一度警察署窓口に行かなければいけないことがあります。

必要日数や相談のタイミングについて

2の店舗訪問から5の警察署への届出は、通常3~5営業日程度ですが、オープン予定日との兼ね合いなどでお急ぎの場合には特急対応が可能なこともありますので、まずはご相談ください。

また、「いつ相談すればいいのだろうか」という疑問をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、基本的には早いタイミングでご相談いただけるとその後の手続きもスムーズです。

ひとつの目安としては、内装工事の着工前にご相談いただくと、多くの問題に対応が可能です。

「これから物件を借りようかと思っている」といった段階や、「飲食店をやってみたい」という段階でも全く問題ありませんので、一度お気軽にご相談ください。

また、飲食店の営業許可手続きの代行も承っていますので、飲食店営業許可についてお悩みの方もご相談ください。

飲食店開業や深夜営業に関するご相談は、専門ダイヤルを設けて承っております。

行政書士に依頼する場合の費用

当法人にご依頼いただいた場合の費用は以下のとおりです。

深夜酒類営業開始届出手続き代行報酬額 税込162,000円
飲食店営業許可+深夜酒類営業開始届出セット報酬額 税込172,800円
深夜酒類営業開始届出のための図面作成 税込108,000円
実費 店舗が遠隔地の場合など、
交通費等の実費が必要となることがあります。

床面積100㎡以上、壁などに曲面がある・複雑な形状をしている、書類作成のための期間が3日以内といった場合には、1~5万円程度の追加費用が発生する場合がありますが、その際には必ず事前にお見積りを提示しています。

貨物利用運送事業(「水屋」と呼ばれることもあります。)は、他の実運送事業者が経営する貨物自動車、鉄道、船舶(外航・内航)、航空(国内・国際)の運送事業を利用して、有償で、荷主の貨物を運送する事業です。

利用運送事業の登録・許可を取得した事業者は貨物利用運送事業者といいますが、貨物利用運送事業者は荷主との間で運送契約(請負)を締結し、さらに、運送事業者との間で運送契約(請負)を締結します。

貨物利用運送事業の登録と許可

貨物利用運送事業を始めるには、所定の申請書類を提出して、審査を経て、国土交通大臣より登録または許可が受ける必要があります。

第一種貨物利用運送事業は「登録」、第二種貨物利用運送事業は「許可」を、それぞれ受けなければなりません。「登録」と「許可」といっても実際にはほとんど違いはありません。

貨物利用運送事業を無登録・無許可で経営した場合は、以下のような罰則規定がありますのでご注意ください。

  • 第一種貨物利用運送事業を無登録で経営した場合の罰則
    国土交通大臣から登録を受けずに第一種貨物利用運送事業を経営した場合は、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金に処されるか、又はこれらを併科されます。
  • 第二種貨物利用運送事業を無許可で経営した場合の罰則
    国土交通大臣の許可を受けずに第二種貨物利用運送事業を経営した場合は、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金に処されるか、これらを併科されます。

貨物利用運送事業の申請は、利用する運送機関の種類によって異なります。運送機関の種類は、貨物自動車、鉄道、船舶(内航・外航)、航空(国内・国際)に分類されています。申請書を作成する前に、利用する運送機関がどの種類なのかを、確認しましょう。

そして、利用する運送機関の種類が決まったら、貨物利用運送事業が第一種に該当するのか、第二種に該当するのかといった、貨物利用運送事業の種別、登録許可の要否を確認しましょう。

第一種貨物利用運送事業

  • 貨物自動車、鉄道、船舶(内航・外航)、航空(国内・国際)

第二種貨物利用運送事業以外の貨物利用運送事業が第一種貨物利用運送事業に該当します。

例えば、集荷先から配達先までの貨物自動車を利用した運送や、港から港までの船舶を利用した内航海運・外航海運が、第一種貨物利用運送事業に該当します。

第二種貨物利用運送事業

  • 鉄道、船舶(内航・外航)、航空(国内・国際)

第二種貨物利用運送事業は、鉄道・航空・海運の幹線輸送とこれらに先行・後続する貨物自動車による集配運送を組み合わせた運送形態となります。荷主に対して、ドア・ツー・ドアの運送サービスを提供する場合は、第二種貨物利用運送事業の許可が必要になります。

※貨物自動車を利用してドア・ツー・ドアの運送サービスを提供する場合は、第二種貨物利用運送事業ではなく、第一種貨物利用運送事業(自動車)に該当します。

「利用の利用」も登録・許可が必要か

貨物自動車運送事業者が、自動車、鉄道、船舶(外航・内航)、航空(国内・国際)といった実運送事業を利用するのではなく、実運送事業を経営していない貨物利用運送事業者を使って貨物利用運送事業を行うことを、『利用の利用』と呼んでいます。

この『利用の利用』の場合も貨物利用運送事業に該当するため、登録または許可の取得が必要になります。

貨物利用運送事業に該当しないもの

運送事業者を利用して運送を行う場合でも、貨物利用運送事業に該当しない場合があります。

たとえば自社の貨物を実運送事業者に運送させるといった自らの需要に応じる行為や、無償で貨物利用運送を行う場合は、貨物利用運送事業に該当しません。

また、貨物軽自動車運送事業者を利用して、集荷先から発送先までのドア・ツー・ドアの運送サービスを提供する場合も、貨物利用運送事業に該当しません。

これは、貨物利用運送事業では、利用する貨物の運送を、船舶運航事業者、航空運送事業者、鉄道運送事業者、貨物自動車運送事業者の行う貨物の運送に限定しているからです。

より具体的には、貨物利用運送事業での「貨物自動車運送事業者」には、一般貨物自動車運送事業又は特定貨物自動車運送事業を経営する者に限定されており、貨物軽自動車運送事業者は含まれていません。従って、貨物軽自動車運送事業者を利用する場合は、貨物利用運送事業に該当しないのです。

ほかに貨物利用運送事業のように、他の運送会社に貨物を運んでもらう事業として、貨物取次事業があります。貨物利用運送事業と貨物取次事業はとてもよく似ているので、お問い合わせを頂くことが多いです。

貨物利用運送事業と貨物取次事業の違い

コンビニでの宅配便の受付やインターネット通販での商品の配達は、コンビニや通販会社が自社で貨物の運送を行うことはありません。コンビニやインターネット通販会社は、宅配便事業を行っている運送事業者に運送業務を依頼しています。

自社では貨物を運ばずに、運送事業者に貨物の運送を依頼しているため、コンビニや通販会社は貨物利用運送事業が必要になりそうですが、貨物利用運送事業の登録・許可は不要です。

これは、コンビニが行っている宅配便の受付や、通販会社が行っている商品の配達は、貨物取次事業という貨物利用運送事業の別の事業に該当するからです。

貨物利用運送事業は、荷主と運送契約を締結して、荷主に対して運送責任を負う事業です。

 

一方、貨物取次事業は、荷主の依頼により、他の運送事業者に貨物の運送を取次いだり、他の運送事業者に貨物の運送を委託したり、他の運送事業者から貨物の受取をして、取次料金を受取る事業です。

貨物取次事業は、取次業者が荷主に対して運送責任を負いません。

コンビニで宅配便を発送したときに、運送中に荷物が紛失した場合の責任はコンビニが負うのではなく、荷物を運んだ運送会社が責任を負いますので、コンビニでの宅配便の受付は、貨物利用運送事業ではなく、貨物取次事業に該当するのです。

なお、貨物取次事業は、平成15年より規制が廃止され、許認可を取得せずに行えるようになりました。

第一種貨物利用運送事業の登録申請手続き

さて、これまでの貨物利用に関する説明から判断すると、貴社で行う予定の事業は「登録・許可が必要な貨物利用運送事業」に該当しそうでしょうか。もし該当するなら、営業を開始する前に管轄行政庁でしっかり登録・許可の手続きを完了しなければなりません。

以下では、この貨物利用運送事業の登録・許可について、まず第一種から概要をご説明いたします。

登録要件

第一種貨物利用運送事業の登録を取得するためには、以下の登録要件を満たす必要があります。

1.事業遂行に必要な施設

自ら運送を行わないとは言え、施設について以下の要件を満たさなければなりません。しかし、それほど大規模な施設が必要になるわけではありませんので、比較的要件は緩いと言えます。

  1. 使用権限のある営業所、事務所、店舗を有していること
  2. 営業所、事務所、店舗が都市計画法等関係法令(農地法、建築基準法等)の規定に抵触しないこと
  3. 保管施設を必要とする場合は、使用権限のある保管施設を有していること
  4. 保管施設が都市計画法等関係法令(農地法、建築基準法等)の規定に抵触しないこと
  5. 保管施設の規模、構造、設備が適切なものであること

2.財産的基礎

次に財産的基礎として、一定の資産を保有していることが必要になります。具体的には純資産300万円(※)以上を有していなければなりません。

※純資産=純資産-創業費その他の繰延資産・営業権-総負債

3.経営主体

また、登録しようとする事業者が、貨物利用運送事業法第6条第1項第1号から第5号に規定する登録拒否要件に該当している場合には登録を受けることはできません。

ここで細かくは列挙しませんが、一定の刑罰を受けたり、利用運送事業に関する不正をしてから2年以内の人などは登録を受けられません。

必要書類

登録を受けようとする申請者が既存法人の場合は、以下の書類の提出が必要になります。

  1. 次の事項を記載した事業の計画
    1. 利用する運送を行う実運送事業者または貨物利用運送事業者の概要
    2. 貨物の保管施設を必要とする場合にあっては、保管施設の概要
    3. その他事業計画の内容として必要な事業
  2. 利用する運送を行う実運送事業者または貨物利用運送事業者との運送に関する契約書の写し
  3. 貨物利用運送事業の用に供する施設に関する事項を記載した書類(貨物の保管体制を必要とする場合は、保管施設の面積、構造及び附属設備を記載した書類を含む)
  4. 定款
  5. 履歴事項全部証明書(登記簿謄本)
  6. 役員の名簿
  7. 役員の履歴書
  8. 役員が欠格事由に該当しないことの宣誓書

第一種貨物利用運送事業登録手続きの流れ

登録手続きの流れは以下のようなものです。書類の作成・収集は、事務作業にかなり慣れた人でも1週間程度かかることが多いのではないでしょうか。

書類は事業所を管轄する運輸支局に提出します。

  1. 必要書類の作成・収集
  2. 申請書類の提出
  3. 審査(標準処理期間:2か月~3か月)
  4. 登録通知書の受領
  5. 登録免許税(9万円)の納付
  6. 運賃料金設定届出書の提出
  7. 営業開始

※国土交通大臣が告示する『標準利用運送約款』を設定しない場合は、第一種貨物利用運送事業の登録申請手続きとは別に、利用運送約款の認可を受けなければなりません。

第一種貨物利用運送事業の審査期間(標準処理期間)

登録の申請をしてから、実際に登録されるまでの標準処理期間は2か月~3か月となっています。

この登録までの期間は短ければ短いほど登録を希望する方には嬉しい話ですが、実際には2か月以内に登録が完了することはほとんどありません。

希望的観測で2か月と見積もってしまうと、思わぬ損害が生じる可能性もありますので、3か月かかると思っておくのが間違いありません。

第一種貨物利用運送事業登録後の注意点

掲示義務

第一種貨物利用運送事業の登録後は、主たる事務所とその他の営業所に、以下の事項を見やすいように掲示しましょう。

  1. 第一種貨物利用運送事業者である旨
  2. 利用運送機関の種類
  3. 運賃及び料金(消費者を対象とするものに限る)
  4. 利用運送約款
  5. 利用運送区域又は区間
  6. 業務の範囲

事業報告書の提出

第一種貨物利用運送事業者は、事業報告書と事業実績報告書を毎年1回定められた提出期限までに、提出することが義務付けられています。

事業概況報告書

事業概況報告書は、営業概況報告書と貸借対照表等財務計算に関する諸表で構成されています。毎事業年度経過後100日以内に提出することが義務づけられています

事業実績報告書

事業実績報告書は、毎年4月1日から3月31日までの1年間の貨物の取扱実績の関する報告書です。7月10日までに提出することが義務づけられています。

事業計画の変更手続き

国土交通省へ提出した事業計画のうち、以下の事項に変更のある場合には、事業計画の変更登録申請または変更届出を行いましょう。

  1. 利用運送に係る運送機関の種類の変更(変更登録)
  2. 利用運送の区域又は区間の変更(変更登録)
  3. 主たる事務所の名称又は位置の変更(変更届出)
  4. その他の営業所の名称及び位置の変更(変更届出)
  5. 業務の範囲の変更(変更登録)
  6. 貨物の保管施設の変更(変更届出)
  7. 利用する運送を行う実運送事業者又は利用運送事業者の変更(変更届出)

事業者の氏名・名称・住所・国籍・役員の変更

第一種貨物利用運送事業者の氏名もしくは名称、住所又は国籍、法人であって役員に変更があった場合は、変更届出を行いましょう。

代表取締役の変更は、変更後に遅滞なく届出を行わなければなりませんが、代表権の無い役員の変更の場合は、毎年7月31日までに届出を行えば足ります。

運賃・料金の改定

第一種貨物利用運送事業の登録に行った運賃・料金の届出内容に変更が生じた場合は、変更日から30日以内に、変更後の運賃料金の変更届出を行いましょう。

事業承継

第一種貨物利用運送事業の譲渡譲受、合併及び分割、相続を行った場合は、その地位を承継した事業者が、承継の日から30日以内に、届出を行いましょう。

事業の廃止

第一種貨物利用運送事業の廃止を行う場合は、事業廃止日から30日以内に届出を行いましょう。

第二種貨物利用運送事業の許可申請手続き

許可要件

集配を他の運送事業者に委託して、第二種貨物利用運送事業の許可を取得するためには、以下の基準を満たさなければなりません。第一種貨物利用運送事業登録に比べると厳しいですね。

事業計画の適切性

施設だけで良かった第一種貨物利用運送事業の場合に加えて2つの要件が追加されています。

(1)事業の円滑な遂行

利用する運送を行う実運送事業者との間に、業務取扱契約が締結されており、貨物利用運送事業を円滑に遂行することができるものと認められること

(2)事業遂行に必要な施設
  1. 使用権限のある営業所、事務所、店舗を有していること
  2. 営業所、事務所、店舗が都市計画法等関係法令(農地法、建築基準法等)の規定に抵触しないこと
  3. 保管施設を必要とする場合は、使用権限のある保管施設を有していること
  4. 保管施設が都市計画法等関係法令(農地法、建築基準法等)の規定に抵触しないこと
  5. 保管施設の規模、構造、設備が適切なものであること
(3)貨物の受取を他の者に委託して行う場合

貨物の受取業務を円滑に遂行することができるものと認められる受託者に業務委託していること

事業の遂行能力

資産の要件だけなく、組織についても一定の要件をクリアしなければいけませんし、第一種貨物利用運送事業と同様の欠格事由に該当しないだけでなく、事業遂行に必要な法令の知識も要求されます。

(1)純資産300万円以上を所有していること

※純資産=純資産-創業費その他の繰延資産・営業権-総負債

(2)組織
  1. 事業遂行に十分な組織を有すること
  2. 事業運営に関する指揮命令系統が明確であること
(3)経営主体
  1. 欠格事由に該当しないこと
  2. 事業遂行に必要な法令の知識を有すること

集配事業計画の適切性

集配についても適切に行えるような営業所や体制が要求されます。

(1)集配営業所
  1. 使用権限を有すること
  2. 都市計画法等関係法令(農地法、建築基準法等)の規定に抵触しないこと
(2)集配事業者の体制

集配の業務の委託を受けた者が鉄道、航空又は海上貨物の集配のために必要な業務運営体制を有していること

必要書類

既存法人が集配を他の運送事業者に委託して、第二種貨物利用運送事業の許可申請を行う際には、以下の書類が必要になります。第一種貨物利用運送事業に比べると書類の量も膨大で、一筋縄ではいかないという感じがするのではないでしょうか。

  1. 申請書(様式1)
  2. 次の事項を記載した事業計画(様式2)
    1.利用運送機関の種類
    2.利用運送の区域又は区間
    3.主たる事務所の名称及び位置
    4.営業所の名称及び位置
    5.業務の範囲
    6.貨物の保管体制を必要とする場合にあっては、保管施設の概要
    7.利用する運送を行う実運事業者又は貨物利用運送事業者の概要
    8.実運送事業者又は貨物利用運送事業者からの貨物の受取を他の者に委託して行う場は、受託者の氏名又は名称、住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名、営業所の位置
  3. 次の事業を記載した集配事業計画(様式3)
    1.貨物の集配の拠点
    2.貨物の集配を行う地域
    3.貨物の集配に係る営業所の名称及び位置
    4.貨物の集配を委託する場合の、受託者の氏名又は名称、住所並びに法人の場合は、その代表者の氏名、営業所の名称、位置、貨物の集配に供する事業用自動車の数
  4. 利用する運送を行う実運送事業者又は貨物利用運送事業者との運送に関する契約書の写し
  5. 受託者との集配業務委託契約書の写し
  6. 営業所、集配営業所の施設について都市計画法等関係法令の規定に抵触しないことを証する書類(様式4)
  7. 営業所、集配営業所の使用権限を証する書類(様式5)
  8. 保管施設の面積、構造及び附属設備を記載した書類(様式6)※貨物の保管体制を必要とする場合
  9. 基幹保管施設以外の保管施設について、適切な規模、構造及び設備を有するものであることを証する書類(様式7)
  10. 定款
  11. 履歴事項全部証明書(登記簿謄本)
  12. 過去3カ年分の貸借対照表
  13. 役員名簿(様式8)
  14. 役員の履歴書(様式9)
  15. 欠格事由に該当しない旨の宣誓書(様式10)
  16. 貨物利用運送事業部門の組織体制の概要

第二種貨物利用運送事業許可申請手続きの流れ

  1. 必要書類の作成・収集
  2. 申請書類の提出
  3. 審査(標準処理期間3か月~4か月)
  4. 登録通知書の受領
  5. 登録免許税(12万円)の納付
  6. 運賃料金設定届出書の提出
  7. 営業開始

※国土交通大臣が告示する『標準利用運送約款』を設定しない場合は、第二種貨物利用運送事業の許可申請手続きとは別に、利用運送約款の認可を受けなければなりません。

第二種貨物利用運送事業の審査期間(標準処理期間)

  • 3か月~4か月

第二種貨物利用運送事業許可取得後の注意点

掲示義務

第二種貨物利用運送事業の許可取得後は、主たる営業所とその他の営業所に、次の事項を見やすいように掲示しましょう。

  1. 利用運送機関の種類
  2. 運賃及び料金(宅配便事業等、消費者を相手にする運送事業の場合)
  3. 利用運送約款
  4. 利用運送区域又は区間
  5. 業務の範囲
  6. 第二種貨物利用運送事業者である旨
  7. 貨物の集配の拠点

事業報告書の提出

第二種貨物利用運送事業者は、事業報告書と事業実績報告書を毎年1回定められた提出期限までに、提出することが義務付けられています。提出期限までに提出しましょう。

事業概況報告書

事業概況報告書は、営業概況報告書と貸借対照表等財務計算に関する諸表で構成されています。この報告書は、毎事業年度経過後100日以内に提出することが義務づけられています

事業実績報告書

事業実績報告書は、毎年4月1日から3月31日までの1年間の貨物の取扱実績の関する報告書です。この報告書は7月10日までに提出することが義務づけられています。

事業計画の変更手続き

第二種貨物利用運送事業の事業計画のうち、次の事項に変更のある場合は、事業計画変更認可申請または届出を行いましょう。

  1. 利用運送に係る運送機関の種類の変更(変更認可)
  2. 利用運送の区域又は区間の変更(変更認可)
  3. 主たる事務所の名称及び位置の変更(事後届出)
  4. 営業所の名称及び位置の変更(事後届出)
  5. 業務の範囲の変更(変更認可)
  6. 貨物の保管施設の変更(事後届出)
  7. 利用する運送を行う実運事業者又は利用運送事業者の変更(事後届出)
  8. 受取事業者の氏名又は名称及び住所並びに法人の場合は代表者の氏名、営業所の名称及び位置の変更(事後届出)

集配事業計画の変更手続き

第二種貨物利用運送事業の集配事業計画のうち、次の事項に変更のある場合は、集配事業計画変更認可申請または届出を行いましょう。

  1. 貨物の集配の拠点の変更(変更認可)
  2. 各営業所に配置する事業用自動車の数の変更(事前届出)
  3. 自動車車庫の位置及び収容能力の変更(変更認可)
  4. 事業用自動車の運転者等の休憩睡眠施設の位置及び収容能力の変更(変更認可)
  5. 貨物の集配を行う地域の変更(事後届出)
  6. 貨物の集配に係る営業所の名称及び位置の変更(事後届出)
  7. 貨物の集配を他の運送事業者に委託する場合の受託事業者の変更(事後届出)

事業者の氏名・名称・住所・国籍・役員の変更

第二種貨物利用運送事業者の氏名もしくは名称、住所又は国籍、法人であって役員に変更があった場合は、変更届出を行いましょう。

代表取締役の変更は、変更後に遅滞なく届出を行わなければなりませんが、代表権の無い役員の変更の場合は、毎年7月31日までに届出を行えば足ります。

運賃・料金の改定

第二種貨物利用運送事業者は、許可取得後に設定した運賃料金の届出を行いますが、運賃料金の改定を行った場合は、改定日から30日以内に、運賃料金変更届出を行いましょう。

第二種貨物利用運送事業の譲渡譲受、合併及び分割、相続

第二種貨物利用運送事業の譲渡譲受、合併及び分割、相続を行う場合は、認可申請を行いましょう。

事業の休止及び廃止

第二種貨物利用運送事業の休止や廃止を行う場合は、事業休止・廃止日から30日以出を行いましょう。

行政書士に依頼する場合には

これまでご自身で手続きをすることを前提に書いてきましたが、ここからは「自分でやるより行政書士に任せたい」という方に向けて、当法人に手続きをご依頼いただく場合の流れや費用を紹介します。

ご依頼の流れ

  1. ご相談(お電話、メールともに初回無料です。)
  2. 必要な手続きの確定(ビジネスモデルに応じて適切な登録・許可をご案内します。)
  3. 正式依頼および着手金のご入金
  4. 運輸支局との事前調整
  5. 必要書類の作成・収集(主に行政書士が行います。)
  6. 申請書類の提出(行政書士が行います。)
  7. 審査
  8. 登録通知書の受領(行政書士が行います。)
  9. 登録免許税の納付
  10. 運賃料金設定届出書の提出(行政書士が行います。)
  11. 営業開始

一般的なご依頼では、ご相談から営業開始まで、3か月から半年程度です。

営業開始まで半年程度かかるケースとしては、第二種貨物利用運送事業許可を取得する場合や、運輸支局との事前調整が難航した場合などがあります。

様々な契約の内容なども手続きに影響しますので、貨物利用運送事業を検討しはじめた段階で一度ご相談いただくと、その後の手続きがスムーズに進みやすいです。初回相談は電話、メールともに無料ですので、お気軽にご相談ください。

ご依頼いただく場合の費用

第一種貨物利用運送事業登録手続き代行報酬 税抜150,000円~
第一種貨物利用運送事業登録免許税 90,000円
第二種貨物利用運送事業許可手続き代行報酬 税抜250,000円~
第二種貨物利用運送事業登録免許税 120,000円

「飲食店を開業するためにはどんな手続きをすればいいの?」

飲食店をこれから開店する方の中には、そんな心配をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

まず、飲食店を開店するためには、

  • 保健所の許可(飲食店営業許可等)
  • 消防署への届出(防火対象物使用開始届)

が必要です。

これらに加えて税務署への届出(開業届等)と警察署への届出や許可(深夜酒類提供飲食店営業開始届出もしくは風俗営業許可)が必要な場合があります。このページでは飲食店開店に必要な手続きの中から、いわゆる「飲食店の営業許可」である保健所の許可について解説していきます。

飲食店営業のための保健所の許可

保健所で取得できる食品関連の許可には色々な種類があるので、当法人にご相談いただいた方の中でも、「どの許可を取ればいいの?」とお悩みの方もおられますが、レストラン、カフェ、バー、居酒屋などといった一般的な飲食店のほとんどは「飲食店営業」の許可を取得することになります。

ただし、営業形態によっては「喫茶店営業」になったり、「菓子製造業」や「そうざい製造業」も併せて取得したりしなければいけないこともあります。

許可の種類は以下のようにたくさんあります。

  • 飲食店営業
  • 喫茶店営業
  • 菓子製造業
  • あん類製造業
  • アイスクリーム類製造業
  • 乳処理業
  • 特別牛乳搾取処理業
  • 乳製品製造業
  • 集乳業
  • 乳類販売業
  • 食肉処理業
  • 食肉販売業
  • 食肉製品製造業
  • 魚介類販売業
  • 魚介類せり売営業
  • 魚肉ねり製品製造業
  • 食品の冷凍又は冷蔵業
  • 食品の放射線照射業
  • 清涼飲料水製造業
  • 乳酸菌飲料製造業
  • 氷雪製造業
  • 氷雪販売業
  • 食用油脂製造業
  • マーガリン又はシヨートニング製造業
  • みそ製造業
  • 醤油製造業
  • ソース類製造業
  • 酒類製造業
  • 豆腐製造業
  • 納豆製造業
  • めん類製造業
  • そうざい製造業
  • 缶詰又は瓶詰食品製造業
  • 添加物製造業

上記の他、自治体によって届出制度などがあります。営業したいお店の形態によって必要な手続きが変わってきますので、微妙なケースでは管轄の保健所で相談しましょう。

また、お店でお酒をだす場合で、食事がメインではなく、夜の0時を過ぎても営業をするようなときには、お店の場所を管轄する所轄警察署に、深夜酒類提供飲食店営業開始届を出す必要があります。

例えば、ラーメン屋や牛丼屋といった食事がメインのお店では警察に届出をする必要はありませんが、バーや居酒屋といったお酒がメインのお店では警察に届出をしなければなりません。

しかし、「お好み焼き屋は?焼き鳥屋は?焼肉屋は?」とパッと判断するのが難しいケースがけっこうあります。

届出が必要な場合と不要な場合の判断基準は、明確なのもが定められているわけではないので、届出が必要かどうか微妙なケースでは、警察署に事前に相談するのが無難です。

とは言え警察に電話するのは慣れない方には怖いかもしれません。そのような場合には当法人にご相談ください。

飲食店営業許可を取るための要件は?

では、飲食店営業許可を取るにはどうしたらよいでしょうか。

許可を取るための要件は大きく二つに分けられます。

1.人についての要件

人についての要件は2つあります。

ひとつめは、申請する人(お店の営業者)が欠格事由に該当しないこと。

ふたつめは、許可を取りたいお店に、専任の食品衛生責任者をおくことです。

欠格事由

「欠格事由」なんて言うと難しく聞こえるかもしれませんが、これに該当してしまうと許可が取れないということです。

具体的には、許可を申請する人が過去に食品衛生法に関して処分を受けたり、営業許可を取り消されて2年が経っていない場合は許可を取得することができません。

株式会社などの法人の場合には、役員の1人でもそのような事項にあてはまる場合には許可を取得できません。

食品衛生責任者とは?

食品を扱うお店で、食品の衛生管理を行う人のことです。お店の衛生環境が法令に適合するように管理します。

お店ごとに必ず一人専任の食品衛生責任者を置かなくてはならず、複数の店舗の食品衛生責任者を兼任することはできません。

他の飲食店から独立するようなケースで、「前のお店の食品衛生責任者になっている」なんていうときには、前のお店の食品衛生責任者は退任しなければなりませんので注意が必要です。

食品衛生責任者になるには?

食品衛生責任者となるための一番ポピュラーな方法は、各都道府県に設置されている衛生協会が実施している合計6時間の講習を受けることです。講習を受ければ食品衛生責任者の資格を取得することができます。

なお、調理師や栄養士等の資格を持っていれば、講習を受けなくてもそれだけで食品衛生責任者になることができます。

オープンのときに食品衛生責任者がまだいないときは?

「満員で講習の予約が取れなくてオープンに間に合わない」とご相談いただくことがよくありますが、申請後一定期間以内に食品衛生責任者を設置することを約束する誓約書を、申請時に保健所へ提出することで、飲食店営業許可申請を受理してもらうことが可能ですので、オープンに間に合わない場合であっても許可を取得することができます。

申請後は、その誓約書どおりの期間内に食品衛生責任者を設置して、保健所へ報告しなければなりません。

2.お店の設備の要件

飲食店営業許可を取りたいお店の設備や構造については、法律で要件が定められています。この要件を満たしていれば営業許可を取得することができるのですが、細かい要件は保健所ごとに運用が異なり、その要件を全て満たしているかどうかは保健所の担当者が実際にお店に検査に来ます。

この点は特に多くの方が不安に思っているところで、当法人に手続きをご依頼いただく際にも慎重にチェックをするポイントですので、以下やや詳しく解説します。

お店の設備の具体的な要件は?

例えば東京都のある保健所だと、主に次の部分がチェックされます。

たいていどこの保健所でも似たような基準で運用されていますが、保健所ごとにローカルルールと呼ばれる独自の要件が定められていることがありますので、事前にしっかりと保健所に要件を確認しておくことが大切です。

厨房の床が清掃しやすい構造になっていること

これは、厨房の床がコンクリートやタイル貼りなど、水はけが良い構造になっていることを指します。厨房の床にカーペットやじゅうたんなどが敷かれていると清掃しやすいと言えずNGです。

油などを多く扱うような営業形態だと、グリーストラップや排水溝を設置しないといけないこともあります。

「厨房に2層シンクが設置されている」こと、シンク1槽のサイズが「幅45cm×奥行き36cm×深さ18cm」以上であること

シンクのサイズについては、担当によっては基準に少し足りなくてもそれほど厳しく判断されないこともありますが、1cmでも足りないとシンクを交換するように言ってくる担当もいます。

また、保健所によっては食洗器を1槽とカウントして、その隣に1槽シンクを併設すればそれで2槽シンクが設置されていると認めてくれるというケースもあります。

次に紹介する手洗器もそうですが、水回りは、後から工事をすると費用がかさみがちなので、工事の段階で保健所にしっかりと事前確認しておくことが大事です。

厨房内、トイレ内にそれぞれ「幅36cm×奥行き28cm」以上の大きさの手洗器が設置されていること

基本的に厨房内に従業員用として手洗器が一つ、トイレ内にお客さん用として手洗器が一つ設置されていなければなりません。

デザイン性の高いおしゃれな手洗器を設置したいような場合には、許可が取れるサイズか注意しなければなりません。多少小さくても認めてもらえる場合もありますので、基準に満たないサイズの手洗器を使いたいときには、事前に保健所に相談に行くと良いです。

保健所によっては厨房、トイレ内以外にも、客室に別にもう一つ手洗器を設置することを求められるところもあります。このような取り扱いは東京都ではほとんどありませんが、神奈川県には多いです。

さらに神奈川県のある市の保健所では、トイレと客室が直接ドア一枚でつながっている構造ではダメで、トイレと客室をつなぐ前室を設けなければならないとする保健所もあります。

手洗器に設置されている消毒器が固定式であること

消毒器とは手洗い用の洗剤液が入った容器のことを指します。固定式でないといけないというのは、一般に市販されているボトル式のハンドソープなどをそのまま洗面台に置くだけではダメで、消毒器が壁もしくは洗面台に固定されていて動かせないような状態とする必要があるということです。

壁や洗面台の材質が高価な大理石であったり、構造的に固定式の消毒器をつけるための穴をあけることが難しいような場合には、受け皿を両面テープや接着剤で洗面台に固定して、その上に消毒器を置くことで認めてくれることもあります。

保健所によっては固定式でなくともOKというところもあるので、固定式を置きたくない場合などは相談してみるのもひとつの方法です。

厨房と客室が扉等で区分されていること

この扉は大きなものである必要はなく、スイングドアやウェスタンドアを設置すれば問題ありません。

居抜き店舗の場合は、ウェスタンドアが動かないよう、開いた状態で針金などで固定されている場合や、そもそも取り外されてしまっていることがありますが、このような状態では許可はおりませんのでよく確認が必要です。

厨房内に冷蔵庫等の設備が収まっていること

基本的に、冷蔵庫や製氷機、食洗器、オーブンなどの厨房機器は、厨房内に収まっている必要があります。逆に言えば、客席など、厨房の外には食材や食器は原則として置けませんし、調理もしてはならないということです。

どうしても厨房内に冷蔵庫が置けない場合には、客室部分などに冷蔵庫や食器棚を置くことを認めてくれることもありますが、その場合でも、蓋がしっかりついていて、衛生状態を保ちやすいドリンクなどしかダメで、生肉、野菜などの食材を入れることは認められません。

また、ビールサーバーをカウンター上に設置している場合には注意が必要で、必ず注ぎ口のある方を厨房内に向けなければなりません。注ぎ口が客席側を向いていると、客室でビールを注ぐことになってしまうのでNGです。

冷蔵庫に温度計が設置されていること

業務用の冷蔵庫であれば中の温度が外部からでも分かるように表示されているので問題ありません。

しかし家庭用の冷蔵庫を使うときには、外から庫内の温度が分かりませんので、隔測温度計を設置して外部から庫内の温度が分かるようにしておかなければなりません。インターネット通販などで1000円前後から購入可能です。

保健所によっては、庫内に温度計があればいいということもありますので、家庭用冷蔵庫を使用するときには保健所に確認を取ってみるといいです。

厨房内に蓋付きのゴミ箱があること

厨房内に最低一つは必要です。蓋付きのものでなければいけません。

特に業務用のものでなくても、ホームセンターなどで売っているプラスチック製のものなどで構いません。

食器棚に戸がついていること

食器をしまう棚には戸が必要です。いわゆる食器戸棚であればOKです。

戸はガラスでも木でも問題ありません。

保健所から飲食店営業許可を取る手続の流れは?

営業許可について「オープン予定日に合わせて手続きをしたい」という方は多いと思います。そこで飲食店営業許可を取るときの手続きの流れをご案内します。

まずは内装工事開始前に、店舗の概要を書いた図面等(物件を探すときに不動産屋さんからもらった図面にボールペンで書き込んだものでもOKです)を持って保健所の食品衛生課など(自治体によって名称は異なることがあります。)の担当窓口へ事前相談に行き、工事が完了する少し前に飲食店営業許可申請をして、工事完了のタイミングで保健所の担当にお店に検査に来てもらうというのが一般的な手続きの流れです。

内装工事が全部終わってから「ここがダメ」なんて指摘を受けて大掛かりな工事をしなきゃならない、なんてことにならないためにも、事前にしっかりと確認するのが大事です。

当法人に手続きをご依頼いただく場合にも、「お店の内装はこんな感じでいいの?」とご相談いただくことが多いので、まずは当法人でチェックし、微妙な点は保健所へ事前確認ということから始めています。

居抜きの物件だから問題ない?

前に飲食店をしていた物件を居抜きで借りたので、「そのまま許可が取れるはずだ」と考えがちですが、ときにはそのままでは許可が取れないこともあります。

前の飲食店のオーナーが、営業開始後に手洗器やドアを外してしまったなんてケースもあるため、居抜きの物件であっても油断は禁物です。

飲食店営業許可を取るために必要な費用は?

保健所へ飲食店の営業許可申請をする際に、保健所へ所定の手数料を支払うことになります。保健所によって申請手数料の額が異なりますが、16,000円~19,000円(保健所によって異なります。)のところが多いです。

飲食店営業許可を取るために必要な書類は?

飲食店の営業協許可申請を取るためには、次の書類が必要になります。自治体によってはこの他にも書類が必要となることがありますのでご注意ください。

1.飲食店営業許可申請書

申請書です。

保健所に行けば申請用紙をもらえます。インターネット上でPDFデータやWordファイルを公開している保健所もあります。

2.営業設備の大要

営業許可を取得するお店の設備や、お店の構造について記載する書類です。

これも保健所に行けば用紙をもらえますし、インターネットで入手可能なこともあります。

3.平面図

お店の厨房機器や客室のテーブルの配置などを記した平面図が必要です。

当法人にご相談いただく方でも図面について不安を持っている方は多いです。

図面は、見やすければボールペンと定規を使って手書きしたものでもOKです。お店の入り口、客席のテーブルやイス、カウンターの位置、トイレの位置、手洗器の位置、シンクや厨房機器の位置などを書きます。

4.見取図

お店の場所を表す地図です。

手書きでなくても別途印刷したものでも構いません。お店のある場所に印をつければOKです。この地図を頼りに保健所の担当者がお店を見に来ます。

5.登記事項証明書

申請者が法人の場合は、法人の登記事項証明書が必要です。履歴事項全部証明書を取得しておけば間違いありません。

法人の目的欄に「飲食店の経営」という項目が入っていない場合には、それで問題無いか保健所に確認するのが無難です。保健所によっては目的に「飲食店の経営」と入っていなくても許可を取得することができます。

6.水質検査成績書

お店で使用する水が貯水槽から引かれているような場合は、1年以内に発行された水質検査成績書が必要になります。

水質の検査は建物オーナーの義務なので、管理会社もしくは大家さんに言えば出してもらえます。雑居ビルでお店をオープンするような場合、貯水槽から水を引いていることが多いため入居時に確認した方がよいです。

なお、使用する水が水道直結の場合は不要です。

7.食品衛生責任者の資格を有することを証するもの

食品衛生協会で講習を受けて食品衛生責任者の資格を取得した場合は「食品衛生責任者手帳」を、調理師や栄養士の方は「免許証」を持っていけばOKです。

保健所によっては現地調査のときに原本を提示すればOKというところもあります。

飲食店営業許可を取るために必要な期間は?

保健所に飲食店営業許可の申請をした後、1週間以内に保健所の担当が、お店の設備などが要件に適合しているか検査に来ます。

この日程は、申請者と保健所担当者の間で調整しますので、申請翌日に来てもらえる場合もありますし、2週間先なんてこともありますので、オープン予定日が決まっているときは余裕をもって申請するのが無難です。

店舗の検査で問題がなかった場合、検査当日から営業してもよいという保健所もありますし、検査日から一週間後経ったら営業してよいとする保健所もありますので、事前に保健所に確認しておくことをお勧めします。

検査に合格すると営業許可証の引換証を渡されますので、営業許可証ができあがる予定日を過ぎたら引換証を持って保健所に行くと営業許可証をもらえます。

実際には予定日よりも早く許可証ができていることも多いので、早く許可証が欲しいときには電話で確認をしてみるとよいです。

営業許可の申請前にも、事前に保健所と打ち合わせすることも考えると、遅くともオープン予定日の2~3週間前から準備しておかないと、ギリギリのスケジュールになってしまでしょう。

書類の提出方法は?

お店を管轄する保健所の担当窓口に書類を提出します。

郵送申請ができる保健所は、東京都、神奈川県内には、当法人の知る限りでは、ありません。電子申請もできません。

つまり面倒ですが必ず窓口に書類を持って行かなければなりません。

営業許可申請書、営業設備の大要、平面図、見取図が必要です。必要な部数は保健所によって異なりますので、全てコピーして2部持って行くとよいです。申請に際しては所定の手数料(16,000円~19,000円程度)がかかります。

許可を取ったあとは?

営業許可書が交付されたら、交付された営業許可証はお店の目立つところに掲示しましょう。

営業許可には期限があり、期限が切れる1か月前までに保健所で更新の手続きをする必要があるので注意してください。

また、営業者の名前や住所が変わった場合、お店の名前やお店の設備の一部変わった場合、食品衛生責任者が変更になった場合などにはその旨の届出が別途必要となります。

なお、お店を譲渡したりして、お店の営業者が変更になる場合やお店を増改築するような場合、お店が移転するような場合には、飲食店営業許可を新たに取得し直す必要があります。

罰則

食品衛生法に違反した場合の主な罰則は以下のとおりです。

3年以下の懲役又は300万円以下の罰金

食品衛生法上の危害を除去するために必要な処置をとることの命令違反、無許可営業等

2年以下の懲役または200万円以下の罰金

食品に関する虚偽や誇大な表示、広告等

1年以下の懲役または100万円以下の罰金

営業許可基準もしくは営業許可期間に対する違反、知事の営業停止処分に対する違反等

50万円以下の罰金

厚生労働大臣等の検査等を拒み、妨げ、または忌避した者等

行政書士に依頼する場合

以上がご自身で許可の手続きをする場合についてでした。

また、開業準備がお忙しい方の中には、これらの手続きを行政書士へ依頼することをお考えの方もいるかもしれません。

以下、代行を依頼する場合の流れや費用をわかりやすくご説明します。

行政書士に依頼する場合の流れ

当法人にご依頼いただいた場合の流れは基本的に以下のようになります。

  1. ご相談(お電話、メールともに初回無料です。)
  2. 開店予定の店舗等での打ち合わせ
  3. 正式依頼および費用のご入金
  4. 保健所への事前相談
  5. 必要書類の収集
  6. 保健所への書類提出
  7. 保健所担当者による店舗の現地調査
  8. 営業開始、許可証交付

この中でオーナー様にご協力いただくのは、2の打ち合わせ、3の費用ご入金、5の必要書類の収集、7の現地調査の立会のみです。その他の、保健所とのやり取り、書類の作成などは全て行政書士が行います。

1~7までの期間は、最短で3日程度ですが、これはかなり条件が揃った珍しいケースで、基本的には1週間から10日程度は必要です。

また、ご相談のタイミングにお悩みの方もいるかもしれませんが、早ければ早いほどその後の手続きがスムーズに進みます。

内装工事着工前にご相談いただければほとんどの場合問題ありません。

漠然と「飲食店をやってみたい」と思っている段階でも構いませんので、一度お気軽にご相談ください。

また、警察への深夜酒類営業の届出のサポートも行っておりますので、深夜営業をお考えの場合も対応可能です。

飲食店開業や許可に関するご相談は、専門ダイヤルを設けて承っております。

行政書士に依頼する場合の費用

当法人にご依頼いただいた場合の費用は以下のとおりです。

飲食店営業許可取得手続き代行報酬額 税込108,000円
営業許可申請手数料(保健所) 16,000円~ (自治体によって異なります。)
実費 店舗が遠隔地の場合など、
交通費等の実費が必要となることがあります。

納期や保健所との事前調整の難易度によって、1~3万円程度の追加費用が発生する場合がありますが、その際には必ず事前にお見積りを提示しています。

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